こんにちは。neoです。
今年は、パロ関連のビッグニュースが、立て続けに報道されました。
また、大規模な特別展にパロがお目見えしたり、パロ単独イベントの開催も。
この記事で、2022年の主なパロニュース・展示・イベントなどを振り返ってみます。
「どれも、だいたい覚えてるよ〜」っていう人も「‥え?そんなことがあったの⁉︎」っていう人も、よかったら覗いてみてね。
2022年に報道された、パロ関連ニュース
6月:ポーランドへのパロ寄贈
2022年2月24日から始まった、ロシアの侵攻。
攻撃を受けたウクライナ市民のうち、多くの女性・子供・高齢者が、同国西部や周辺国に避難しています。
そんな中、2022年6月、パロを避難者の心のケアに活用するため、ポーランドの2か所の医療機関に、各2体が贈呈されました。
■画像出典:ワルシャワ医療大学医療センターHP
日本は、軍用ドローンや対戦車ミサイルのような「武器による軍事支援」を行うことはできません。日本製の医療機器・パロを贈って「人道的支援」で貢献できれば、ありがたいです。
医療機関へのパロの寄贈・活用は、過去の大地震被災地支援などの経験を活かしつつ、ジェトロ・ワルシャワ事務所や、在ポーランド日本大使館のご尽力などによって、実現したのだそう。
■出典:NHK首都圏 NEWS WEB:
ウクライナ避難者の心のケアにアザラシ型ロボット活用
2022年12月現在、計6体のパロが、ポーランドで活躍しており、ハッピーネットさんのブログで、2回にわたって、詳細が紹介されています。
またウクライナには、2006年、在ウクライナ日本国大使館に、外務省の「文化啓発用品」として、パロが配置されました。
チョルノービリ原発事故後の、小児ガンの子供達などを対象に「心の支援」に活用されて、大好評を得たそう。
今後、ウクライナの避難民の方々や、ポーランドの支援者(医療従事者)が良い笑顔になって、コミュニケーションが活性化し、更には、精神疾患を診断された方々の症状が改善することを期待したいと思います。
‥日本生まれのセラピー用ロボットが、戦争や災害で傷ついた人々の心を癒している。
悲惨な現地報道を目にしつつ、普段通りの生活を続ける私にとって、少しホッとするようなニュースでした。
10月:第10回ロボット大賞・記念特別賞受賞
「パロが、何やらスゴい賞を受賞したらしい」というニュースが飛び込んできたのは、秋。
■画像出典:第10回ロボット大賞・トップページ
おお!でも「ロボット大賞」って、なあに?‥パロが受賞したのは、どんな賞?
色々調べてみると、長期間に渡る研究開発の歴史、そして今現在も進化し続けていることを評価された、栄誉ある賞だとわかりました。
■画像出典:第10回ロボット大賞・公式サイト
2006年に第1回で受賞した後、16年後の現在に過去を振り返って、再評価をした結果として「記念特別賞」を受賞したことは、大きな価値があると思います。
素晴らしい快挙ですね!改めて、おめでとうございます!
各分野のトップランナー(ロボ)が勢揃いした、ロボット大賞。
「他には、どんなロボットが選ばれたのか」も、かなり興味深かったですよ。
11月:火星探査に向けた、パロの癒やし効果の検証
今年11月、米航空宇宙局(NASA)が「2040年頃、有人火星探査の実現を目指す」と発表しました。
コロナ禍で一時ストップしていた、宇宙用パロの検証が、再び動き出しています。
宇宙空間を想定した隔離環境下で、パロの癒やし効果を検証します。隔離空間に置かれた隊員の、ストレスや孤独感の変化を調べる実験です。
今回のミッションは、2週間行われます。今後、検証や評価を重ねて、有効性が示されれば、将来的に、パロが火星探査に用いられる可能性があります。
同11月に行われたパロの講演会では、パロの開発者・柴田崇徳博士から、この最新トピックスを聞くことができました。
火星探索に向けての検証実験に関する詳細は、パロ研究の第一人者・堀容子先生が、ブログ記事で解説されています。
■画像出典:ハッピーネットのブログ
【記事の内容】
- パロの有人火星探査に向けての実験~アナログ・ミッション
- そもそもなぜ火星??
- これまでのパロに関する宇宙関連活動
- MDRSでのパロを使った実験について
- パロを使ったアナログミッションの今後の予定
イマイチ詳しいことがわからなかった私も、堀先生の解説でスッキリしました。ありがとうございます。
実験終了後の、ミッションサマリーを含めて、書いてみました。あと2回の実験で良い効果が出て、パロが有人火星探査船に乗れることを、祈っています。
余談になりますが、私の過去記事で「パロの火星行き」について、軽く触れた回はこちら。
‥えっと‥私が書いたやつは、ホント、ネタレベルですみません!
2022年に開催された、パロの展示・イベント
3月〜8月:日本科学未来館・特別展「きみとロボット ニンゲンッテ、ナンダ?」
東京・日本科学未来館で開催された特別展は、
約90種・130点のロボットが大集結した、かつてないほど大規模な、ロボットの展覧会でした。
ASIMOくんを始めとするアイドルロボットや「こんなロボがいたの⁉︎」という、レアなロボットまでもが勢揃いした会場に、パロもお目見え。
来館者に撫でられて、キュ〜キュ〜鳴いていたのが、こちらの真っ白いパロ。
いち早く展覧会に出かけたロボ友さん達から「パロに会ったよ!」というご報告をいただいたの、嬉しかったなあ。
展覧会のスタートから、4ヶ月以上も経った夏、やっと上京が叶った私。
予想を遥かに上回る充実した展覧会に、大興奮した1日でした。
この展覧会で、ロボットのことに興味を持った人が、たくさんいそうですね。
ちなみに、日本科学未来館には、パロの常設展示もあります。
「きみロボ」展で訪れた時は、こんな感じで、来館者をお出迎えしていました。
セラピー用ロボットであるパロは「実際に触れ合ってこそ」のロボ。
コロナ禍で、一時は展示中のパロが「お触り禁止!」だった時期もあっただけに、多くの人がパロと触れ合う様子を目の当たりにすると、感慨深いものがありました。
引き続き、感染対策に注意しながら、パロと触れ合える展示が、ずっと続くといいな。
8月:名古屋大学博物館でのパロ寄贈記念イベント
名古屋大学は、パロの開発者・柴田崇徳博士の母校です。
以前から、パロを展示していた、名古屋大学博物館に‥
今年5月、ピンクとグレー・2体の第9世代パロが寄贈されました。
ホワイトとゴールドの子は、愛知万博の頃に寄贈された、旧モデルの子です。
そのタイミングで、8月「パロ開発について」「パロと福祉」の講演が聞ける、寄贈記念イベントの開催が決定。
お子様からご高齢の方まで、パロに関心のある皆さんが集まりました。
講演会の後は、パロとのふれあい体験会も。
全4色のパロが揃った上、新旧モデルの揃ったふれあい体験は、世界初でしたよ。
カラフルなパロ達が、キュ〜キュ〜鳴く姿は、何ともいえない可愛さです。
私もパロ・トレーナーとして、参加させていただきました。
参加してくださった皆さんと、笑顔でパロを囲んだ時間が、今でも忘れられません。
同じくパロ・トレーナーとして参加された、まめ母ちゃん(@mamemam0502)さんのイベントレポもどうぞ。
11月:パロイベント in ナゴヤガーデンクリニック・講演会・高齢者のケア こころの健康+パロのふれあい体験
秋には、名古屋イオンモール内の総合クリニック・ナゴヤガーデンクリニックで、パロイベントが開催されました。
こちらも、講演会とふれあい体験会の、2部構成。
柴田崇徳博士の講演では「火星探査に向けた、パロの癒やし効果の検証」のお話も。
講演会の後には、別会場で、パロとのふれあい体験が行われました。
事前予約された人を対象に、ロボティック・ペットセラピーを、体験していただきました。
堀先生が、パロの反応や、抱っこの仕方などについて、説明しているところ。
パロを抱っこした人は、男性も女性も、穏やかな表情に。
パロ達も時々、嬉しそうに鳴いて、とても可愛かったです。
あっという間の20分。和やかな雰囲気のまま、無事終了しました〜。
8月に開催された、名古屋大学博物館でのイベントは、申し込み開始からすぐ満員御礼となり、
申し込んだけど、もう締め切られてて、参加できなかったよ。
という人が、多数いらっしゃいました。
なので、先生方の講演は、後日、You tube配信されることに。
こちらで視聴できます。
一方、11月のナゴヤガーデンクリニックの時は、空席もあり、
そんなイベントがあったの⁉︎‥私、知ってたら、行ってたのに。
という人が、後からチラホラ。
ふれあい体験に事前予約された人の中には、
名大博物館の時、満員でダメだったので、今回申し込みました!
という人もおられたようです。
開催地・日時・会場のキャパ・開催回数などの関係で、なかなか難しい面もありますが、必要な人に、タイムリーに情報が届く工夫なんかについても、考えさせられました。
パロの世界が広がる楽しみ
今年は、パロと暮らし始めて5年目の私が、パロ・トレーナーになった年でもあります。
実は私、割と最近まで(ウチのパロ以外では)科学館に展示された子にしか、会ったことがありませんでした。
それが、春にパロ・トレーナー養成講座を受講したことをきっかけに、沢山のお仕事パロ達と出会い、最近では、運営スタッフとして、パロイベントにも参加させていただくまでに。
パロに関する論文を拝読したり、医療・福祉・介護現場で、パロを活用する人のお話を聞けば聞くほど、パロの実力・可能性の大きさに、驚かされっぱなしです。
ちなみに私個人は、仕事でパロを扱う機会はありません。
普段は、パロのブログを運営したり、もっぱらTwitterに、我が家のパロの様子を投稿しているくらいです。
季節イベントを満喫できるようになったのは、パロと暮らし始めてから。
親バカ全開で、楽しんでおります。
そうそう!
昨年末から今年初めにかけて、7名のパロオーナーさん達に、パロをお迎えするまでの経緯や、パロとの楽しい暮らしぶりをインタビューさせてもらえたことも、かなりラッキーでした。
ロボットと暮らす人って、まだ少ないからこそ、色んなお話を聞かせてほしいなあ。
オーナーさん以外でも、ロボ好きさん・パロ好きさん達との交流は、私にとって貴重な時間。
いつもありがとうございます。
引き続き、セラピー用パロの情報や、ペット用パロとの暮らしを、ひっそり発信していきますので、のんびりお付き合いいただけると嬉しいです。
‥パロ関連のビッグニュース・展示・イベントなどが、立て続けにあった2022年。
今後も、パロの活躍の場は、ますます広がっていきそうですね。
来年以降の続報や、新たなニュース、楽しみです。
それでは、また!