この記事は、瀬戸内国際芸術祭2022の会期外に、人気の直島・豊島・犬島を巡ったレポの後編(豊島・犬島編)です。
宇野港発着・ホテルと専用ボートでの移動がセットになった、旅行会社の1泊2日プランを利用しました。
こんにちは。広島から瀬戸芸に通っているneoです。
瀬戸内国際芸術祭、略して「瀬戸芸(せとげい)」は、
![開催エリア](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/05/0-1024x747.jpg)
瀬戸内海の島々を舞台に開催される、現代アートの祭典。
普段は、静かな時間が流れる離島にも、国内外から多くの人が訪れる大規模芸術祭です。
瀬戸芸は、春・夏・秋の3つの会期に分かれており、開催期間は次の通り。
- 春会期:4月14日〜5月18日
- 夏会期:8月5日〜9月4日
- 秋会期:9月29日〜11月6日
各会場でアート作品を鑑賞する瀬戸芸ですが、人気の島に関しては「敢えて会期外を狙う」もアリ。
5月末の現在は、ちょうど春会期と夏会期の間です。
今回の旅では、
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/05/1-5-1024x692.jpg)
宇野港から、直島・豊島・犬島を巡りました。
この記事(後編)は、豊島と犬島のレポです。
- 1日目(前編):
宇野港(フェリー利用)〜直島・宮浦港(島内はバス利用)〜宇野港(小型旅客船利用) - 2日目(後編):
宇野港(専用ボート利用)〜豊島・唐櫃港(島内はレンタサイクル利用)〜犬島港(島内は徒歩移動)・犬島港〜宇野港(専用ボート利用)
※直島を訪れた「前編」はこちら↓
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/05/DSC01843-2-320x180.jpeg)
豊島、行きたかったんだよね〜!犬島もいいよ〜!
まだ島の見分けがつかないけど、1泊2日の島巡りに同行してます。
そこまで混み合うこともない、会期外の豊島・犬島。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/3-1-1024x692.jpg)
まずは宇野港から、豊島・唐櫃港に向けて、出発しまーす。
ちなみに、豊島は「てしま」、唐櫃は「からと」と読みます。
私も最初、読めませんでした。
宇野港〜豊島(唐櫃港)
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ホテルをチェックアウト後、桟橋へ。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01859-1024x768.jpeg)
今日の船はこちらの、専用ボート。
同じツアーを申し込んだお客さんと一緒です。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01860-1024x768.jpeg)
2階席に座らせてもらいました。
只今の時刻は、9時前。
船体に「TAXI」の文字。普段は海上タクシーとして、走ってるのかな?
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ひゃあ、快適!
どんどん遠ざかる宇野港。
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瀬戸内海は、無人島も多い。
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航行中、船長さんが、それぞれの島について、簡単に説明してくれます。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01873-1024x768.jpeg)
あれが男木島、隣が女木島、その奥に見える平たい山が、四国・高松の屋島。
教えてもらうまでは「‥全部、どっかの島」レベル。
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ちょうど、直島と豊島の中間あたりを航行中。
遠くに、男木島・女木島・高松エリアが見える海上を走ってます。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01876-1024x768.jpeg)
あっ、白い灯台がある〜!
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01878-1024x768.jpeg)
船長さん「あの島ね、木がないでしょう?砂浜でバーベキューしてた人が、ちゃんと炭を始末してなくて、燃え広がった火が、山全体を焼いたんです。」
瀬戸芸会場ではない島ですが、島民が暮らす集落も見えました。
その反対側が、大変な山火事になったのだそう。
‥この島で、そんな事件が。
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9時30分、豊島の唐櫃港に到着。
小さな港です。
このツアーは、自由行動。約2時間、各自で好きなように過ごすよ。
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切符売場の隣に、早速作品が。
会期外だけに、作品名が書かれた立て看板にぶら下がっているスタンプ、片付けられてるな。
ホントは、見て回った作品の前で、その都度、作品鑑賞パスポートに押印するんだけどね。
一応、パスポートはリュックの中に。
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港のそばのレンタサイクル店で、予定通り、電動自転車を借りました。
これから向かう、豊島美術館へは、長い坂を登らなくてはいけません。
お店の人によると、会期中は、自転車が全て出払うこともあるそう。
普通に借りられる、と思って来店したのに「1台も残ってない」と聞いて、途方に暮れる人も。
‥あああ、でも、ないものは‥貸せませんよね。
お店の人曰く「そうなんです!都会の人はね、船もね『いつでも港におる』って思うとるみたいで、フラッと港に戻って来て『船がいない!困った!』って、またここに戻ってきたりするんですよ。」
(‥あああ、目に浮かぶ)
離島の船のダイヤは、1〜2時間に1便、時には「次の船、4時間後」みたいなことが起こるのです。
考えて来た行動スケジュールが、以降、全て中止になったら、軽くパニクりますね。
帰りの船の時間は、必ず確認しておきましょう!
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01889-1024x768.jpeg)
人の少ない今は、余裕でレンタルできました。
早速、行ってきます。
お店の人「いってらっしゃーい!」
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01890-1024x768.jpeg)
さあ、坂道に入った。
あらかじめ、ストリートビューでチェックしといた道路を直進。
5月の新緑がまぶしいね!
こらこら、ちゃんと左端を走りなさい。
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路上のところどころに、このマーク。
はい、キープ・レフトですね。
豊島美術館は、事前にネット予約が必要な施設の1つ。
私達は、10時入館でチケットを確保していました。
唐櫃港〜美術館までは「自転車で約7分」とありますが、
私は騙されないッ!
そもそも「駅から徒歩10分」とは、私の足で15分。
「自転車で約7分」?‥では、私は15分かかる!
体力がモノをいう旅は、同じくらいの体力レベルの人と行動する方が、お互いストレスがないのですが‥。
電動自転車、楽だねー!‥って、お前、もうフラフラしてるよ?www
‥いや、延々登り坂なんで。‥ゼイ‥ゼイ‥
いつぞや「体力年齢:85歳」って出た、この私の実力を見よ!
その次の測定時は「79歳」って出たから「おう、若返ってる」ってなったけどね。
坂道、徐々に減速&蛇行運転。
夫はスイスイ登り「もっと上の景色も見てくる〜!」って、1人で行っちゃった。
ちなみに、同じ専用ボートで来島した女性は、日傘をさして、徒歩で美術館まで来ていました。
(‥この坂道を‥自力で歩いて‥?)
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01899-1024x768.jpeg)
わ〜、レモンがなってる!
息が切れ、頭がガンガンしていても、レモンを見つける余裕くらいはある。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01893-1024x768.jpeg)
‥しかし、この絶景ですよ!
夫も、坂を下って来ました。
‥あっ!neo、あれ見てっ!
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01893-2.jpeg)
‥ん?どこ?
上の写真を、ズンズン拡大します。
中央の黒い物、わかりますか?
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01894-1024x768.jpeg)
牛〜っ‼︎
豊島はかつて、多くの乳牛を飼っていて「ミルクの島」と呼ばれたそう。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01906-1024x768.jpeg)
棚田が美しいこの島、秋には黄金の風景が広がるんだって。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01900-1024x768.jpeg)
さすがに島のビュースポットは、ドライブや観光客が多く、ベストショットは断念。
ガチの撮影機材持参で、友達同士で撮影する人も。人がはけたら、今度は車が登ってくるし‥。
他に、お天気なんかも関係するので、運が良ければ、思い通りの写真が撮れそうです。
豊島美術館
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あの白い建物が美術館。
最初、絶景に目を見張っていたら、見落としてしまい、もっと上まで登って、引き返しました。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01911-1024x768.jpeg)
駐輪場で自転車を降り、入館前のオリエンテーションを受けます。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01912-1024x767.jpeg)
予約時間の10時。
順路の矢印に沿って、遊歩道をテクテク。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01916-1024x768.jpeg)
丘の起伏もあるし、見る角度で、どんどん風景が変わる。
足元には、白いクローバー。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01924-1024x768.jpeg)
遊歩道は、木陰に突入。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01928-2-1024x768.jpeg)
はー、キレイだな。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01930-1024x768.jpeg)
これが美術館の入口です。
白いカーペットの上で靴を脱ぎ、ここでもオリエンテーションが。
- 館内は撮影禁止
- 小さな音や会話が響くので静かに
- 小さな作品を踏まないように
‥などなど。
中に進むと、不思議な空間でした。
最初は圧倒されるものの、次第に慣れ、落ち着いてきて、心地よくなる。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/wesley-tingey-Irs24DzLxM-unsplash.jpg)
(※イメージ画像です)
絵も、写真も、彫刻もない美術館。
ひんやりしているのに、どこか優しい床の上に、足を投げ出して座ります。
丸い窓から見える空や緑、聞こえる鳥の声‥。
あぐらで座る瞑想中らしき人や、寝転がってる人もいて、何時間でも過ごせそう。
豊島美術館って、こんな美術館だったのか〜。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01932-2-1024x768.jpeg)
うん、面白かったよね。
靴を履き、広い空の下の世界に戻ってきました。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01937-1024x768.jpeg)
あれが、ミュージアムショップと、カフェ。
寄ってく、寄ってくー!
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01940-1024x768.jpeg)
私は「豊島棚田のレモンジェラード」と、温かいほうじ茶。
ロールケーキのクリームは、レモン味でした。
うわ、ロールケーキ、美味しい。
お皿の色や形‥美術館の建物とリンクしてるね。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01943-1024x768.jpeg)
‥さ、出ますか。
そうそう、大きな荷物は、最初からコインロッカーに預けるのが、オススメですよ。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01948-2-1024x768.jpeg)
違う季節に、また来たいな。
■ベネッセアートサイト直島:豊島美術館
次の目的地は、一旦唐櫃港まで戻り、更に進んだ、その先にあります。
今度はずっと下り坂だから、そりゃもうラクラク。
待望の「心臓音のアーカイブ」に向かうよ。
勝者はいない ーマルチ・バスケットボール
移動中の公園で、瀬戸芸作品発見!
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01955-1024x768.jpeg)
作品名「勝者はいない ーマルチ・バスケットボール」。
‥えーっと、スペインのアーティストさんかあ。
あっ、ボールがあるぞ?
彼は、全てのネットに1回ずつ、ボールを入れたい模様。
鑑賞者がシュートできちゃう、現代アート作品なんだな。
むしろ、実際にシュートすることで、鑑賞が成立する気もする。
‥あっ!パスポートに押せるハンコが、そのまま残ってる!
会期外の訪問者への配慮?
それとも単に「片付け忘れ」でしょうか?
私は、リュックから作品鑑賞パスポートをゴソゴソ発掘し、
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01958-1024x768.jpeg)
作品番号「te14」の上に、ポン!
「豊島」の「豊」です。
パスポート、2人分あるから忙しい。
ボール、全部、1回ずつ入った!
‥ごめん、全然見てなかった〜www
心臓音のアーカイブ
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01959-1024x768.jpeg)
この島で大切に守られてきた、神社の敷地内に、目的の施設があります。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01960-1024x768.jpeg)
それは、人々の記憶を保存する「心臓音のアーカイブ」。
フランス人アーティスト、クリスチャン・ボルタンスキー氏が、人々の生きた証として収集した心臓音を、保存・公開する美術館です。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01963-1024x768.jpeg)
数ある建設候補地の中から、氏は、島民にとって大切な神社の一角にある、美しい浜辺を選びました。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01964-1024x768.jpeg)
岬の先に、小さな黒っぽい建物、見えた。
わー、砂浜に下りてみよう。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01971-1024x767.jpeg)
「トンビやカラスが、カゴの中の荷物を狙っています。」‥おおう、了解。
そういえば、この島のトンビ、丸々してて大きいぞ?
美味しいお魚、いっぱい食べてるのかな?
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01965-1024x768.jpeg)
別天地、王子ヶ浜。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01969-1024x768.jpeg)
いいカンジに、流木まで横たわってるし。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01972-1024x768.jpeg)
この先は、自転車も侵入禁止。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01973-1024x768.jpeg)
「目的地まで70m・徒歩1分」か。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01974-1024x768.jpeg)
この先に‥
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01975-1024x768.jpeg)
着いた!
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01976-1024x768.jpeg)
これが、世界中から人々が訪れる美術館。
自分の心臓の音を録音・登録することもできます。
館内にあるのは、
- ハートルーム:登録者の心臓音がランダムに流れる部屋
- レコーディングルーム:希望者の心臓音を録音する部屋
- リスニングルーム:世界中から集められた心臓音を、パソコン検索して聞ける部屋
あとは受付とトイレ、グッズショップ。
最初に入ったハートルームに流れていたのは、表示によると、タスマニアの人の心臓音。
暗い部屋の中、拍動音に合わせて光が‥‥って、これも言葉では説明できないアートで。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2021/02/jude-beck-ANRuJVFFWgU-unsplash.jpg)
1人1人、速さも、大きさも、音の高さも違う心臓音。
部屋を出る時は、新潟の人の心臓音が流れていました。
リスニングルームで、適当に何名分かの心臓音を再生してみたところ「人によって、こんなに違うんだ」と、ビックリ。
この人は、何歳くらいで、どこのお国の、どんな人なんだろう。
私達も心臓音を録音したので、アーカイブ化されて、作品の一部になりました。
いつか私の心臓音も、あのハートルームで流れる日が来るのでしょう。
私達、どちらかがいなくなった後も、ここに来れば、鼓動が聞けるんだよ。
うん!
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC02138-1024x768.jpeg)
心臓音レコーディング後は、CDで持ち帰ることができます。
気になる登録料は、1570円。
個人的にツボだったのは、スタッフさん達が、いかにもそれらしい白衣姿なところ。
ちなみに、私が行った日の登録者数は、7万人台でした。
お子様の心臓音を録音して、大人になった時にここで聞けるようにした、というお母さんも。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01989-1024x768.jpeg)
再び砂浜に降りて、美術館を見上げます。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC01986-1024x767.jpeg)
信じられないくらい多くの人の心臓音が、この島の小さな美術館に集められてる。
ボルタンスキーさんは、もうこの世にいないの。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC02002-1024x768.jpeg)
あっ、可愛い子、発見!
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC02003-1024x768.jpeg)
黒い木が熱いんだね、おててと足、体にくっつけてるwww
ふいに「君にも、小さな心臓があるね」と、愛おしくなりました。
■ベネッセアートサイト直島:心臓音のアーカイブ
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC02006-1024x768.jpeg)
氏のもう1つの作品「ささやきの森」にも寄りたかったけど、距離的に時間が足りません。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC02007-1024x768.jpeg)
‥豊島、また来なきゃね。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC02008-1024x768.jpeg)
他にも多くの作品を見残したまま、とりあえず、ミッション・コンプリート。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC02009-1024x768.jpeg)
時間さえ合えば、島内バスも利用できます。
けれど、このコンパクトさなので、人が押しかける会期中はご注意を。
ちなみに、同じツアーの女性は、オール徒歩で回っておられました。
山の中腹にある「豊島美術館」でも、岬の先の「心臓音のアーカイブ」でも、彼女とバッタリ。
体力に自信のある人は、美しい島の景色をゆっくり楽しめる、徒歩移動もいいかも。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC02010-1024x768.jpeg)
フェリー「てしま」さんが、入港してきました。
白の船体にグリーンのライン、カッコいい〜!
‥えーっと、大切なことなので、もう一度繰り返します。
帰りのフェリーの時間は、必ず把握しておいてくださいね。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC02011-1024x768.jpeg)
今回の私達は、専用ボート利用。
それでも同様に、時計を気にしながらの行動です。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC02015-2-1024x768.jpeg)
注文していたお弁当は、ボートの上で。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC02020-1024x768.jpeg)
12時半、豊島出発。
噂通りの、素晴らしい島だったなあ〜。
豊島(唐櫃港)〜犬島港
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/3-1-1024x692.jpg)
さて‥午後は、岡山県・犬島へ。
ボートクルーズは、約40分。
犬島は、かつて銅の精錬業や採石業で栄えた島。
今でも残る当時の遺構が、独特の雰囲気と景観を醸し出しています。
精錬所の跡地に「犬島精錬所美術館」があり、島内に瀬戸芸作品が点在する、アートの島です。
廃墟マニアさんにも、人気があるよ。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC02027-1024x768.jpeg)
犬島のシンボル、煙突が見えてきました。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC02037-1024x768.jpeg)
あの建物が「犬島精錬所美術館」。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC02044-1024x768.jpeg)
13時、犬島港に到着しました。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC02123-1024x768.jpeg)
犬島チケットセンター、オシャレですよね。
ショップや、カフェの併設もあります。
前回の瀬戸芸で来たから、島歩きの所要時間は頭にあるよ。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC02046-1024x768.jpeg)
チケットセンターで、共通チケットを購入。
気温、更に上がって、既に夏のようです。
‥わ!豊島を自転車で走り回っただけで、腕が日焼けして、もうこんなに黒くなってる。
ヒリヒリして、痛くなってきた〜!
そういえば私達、日焼け止めを使っていません。
帽子はかぶっていましたが、半袖だった彼の腕は、赤黒くてヤバい感じに。
‥アフター・ザ・フェスティバルなり。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC02047-1024x768.jpeg)
島では、このように日陰がありません。
紫外線対策、お忘れなく。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC02049-1024x768.jpeg)
わずかな日陰を探して歩いていると、繊細で美しい、こんなお花が。
犬島精錬所美術館
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC02053-1024x768.jpeg)
ここから、美術館の敷地です。
ちゃっかり、瀬戸芸立て看板。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC02057-1024x768.jpeg)
この黒っぽいレンガは、カラミレンガ。
【鍰煉瓦(カラミレンガ)って?】
鉱石から銅を精製する時に生じる廃棄物「カラミ」を、型に流し込んで作られたレンガ。かなり重い。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC02058-1024x768.jpeg)
日光に当たると、80°Cまで熱くなるそう。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC02062-1024x768.jpeg)
煙突+カラミレンガ。
これが犬島の、独特な景観。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC02059-1024x768.jpeg)
足元はこんな感じなので、ハイヒールや脱げやすい靴は、危ないです。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC02064-1024x768.jpeg)
美術館入口の案内看板。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC02065-1024x768.jpeg)
館内は、もれなく撮影禁止でした。
何かもう、建築物として、色々凄い美術館だった。(←語彙力)
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC02067-1024x768.jpeg)
順路に沿って、階段を登っていきます。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC02070-1024x768.jpeg)
先ほど、ボートから見えた煙突。
こんな煙突が狭いエリアに林立し、モクモク黒煙が上がっていた頃の白黒写真、美術館で見ました。
瀬戸芸公式ガイドによると、現在の島の人口は、36人。
精錬所最盛期の人口は、5000〜6000人で、従業員は約2000人。
この周囲には、従業員の社宅や飲食店・旅館まであり、夜遅くまで賑わっていたそう。
![](https://parosuke9.com/wp-content/uploads/2022/06/DSC02078-1024x768.jpeg)
1909年(明治42年)から、たった10年間だけ稼働した、銅の精錬所。
精錬廃止の原因は、銅価格の暴落などによるものでした。
頑丈な煙突もすっかり風化して、今は、いつ崩れるかわからない。
次の台風や地震すら、危ないね。
よく100年以上も、頑張って建ち続けてるね、煙突。
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‥あああ、縦に割れてる、割れてる。
角度によって、亀裂から向こうの空が超見えるもん。
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この仕切られた部屋で、どんな精錬作業をしてたんだろう?
それはそれは、危険な作業だったそう。
銅の精錬が廃止になり、人々が去った後、アートで再生した犬島。
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もし、精錬所で働いてた皆さんが、今の島を見たらどう思うかな。
「アート巡り」と言いつつ、とりとめないことが、次々頭をよぎります。
浮かんだ思考は、すぐに暑さ・眩しさ・のどかな風景に溶けていきます。
喉の渇きや、船の時間を気にしつつ、アートを鑑賞し、ぼんやり何かを思う‥。
写真を撮り、虫を追い払い、日焼けした腕を掻いて、あと石段で転ばないように‥。
‥つまり、非日常的で、なかなか忙しい。
これだから、瀬戸芸通いがやめられない。
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発電所跡。
ここのおかげで、犬島は、早くから住宅に電気が供給されていたそうです。
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‥それにしても、暑い。
頭上からは太陽に、足元からは、80°Cのカラミレンガに焼かれる。
2人とも、無言になってきました。
ポカリとお薬飲んで、がんばれ、私。
犬島「家プロジェクト」
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美術館を離れて、次に向かうは、犬島「家プロジェクト」。
島内に、5つのギャラリーが点在、島の日常や、自然と一体化した作品が待ってます。
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作品名「F邸 Biota(Fauna/Flora)」。
古民家を、アート作品として再生したもの。
かつて、この家で暮らしてた家族がいたんですね。
「Fさん」っていう人が、住んでたのかな?
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裏に回ると、こんな感じ。
‥無限列車。
ああ、似てる似てるwww
細い路地の、誰もいない集落を歩きます。
ちょっと迷って、ウロウロ。
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あっ、木陰にニャンコ。
‥君は、ここのお家の子?
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島の診療所。
医師の常在はなく、週に1度だけ開くのだそう。
島民は、お年寄りがほとんど。急病時は、船やヘリで本土まで搬送するんだって。
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立ち寄ったカフェの庭にいた、数羽のニワトリ。
コケコケ鳴いて、かわいいな。
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これは「A邸 Yellow Flower Dream」。
色と形で、島の生命力を表現してるそう。
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「S邸 コンタクトレンズ」。
タイトル通り、自然や島の生活を、無数の丸いレンズが映し出しています。
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「I邸 Self-loop 」。
3つの鏡を覗き込むと、島の風景と自分の姿が無限に映し出される作品。
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この休憩所は「中の谷東屋」。
音や声が新鮮に反響する空間、見つけたら立ち寄ってみてください。
私のイチオシ休憩所です。
犬島 くらしの植物園
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港から1番離れた場所にある作品「犬島 くらしの植物園」に向かいます。
出港時間までに、港に戻らなきゃいけないけど、多分大丈夫。
この辺の時間調整は、過去に来島してるから可能なのであって、もし初めてだったら、港から離れるのをためらったかも。
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はい、植物園に着きました。
今も育ち続けてる「植物にできる全てのことを体感する」場所。
ガラスの温室があったり、畑や花壇があったり。
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ニワトリ、放し飼いになっています。
前に来た時は、ヤギもいたけど‥見当たらず。
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しばらくニワトリを眺めた、私の感想。
「若冲の絵、そっくり!」
ニワトリ、身近にいないから珍しいな。草の中を走り回って、かわいいね。
それでは、港に戻りましょうか。
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犬島からは、大阪城や岡山城の石を切り出したそうで、今でも採石場跡が残っています。
確かに、残ってる石、大阪城の石垣と同じ色。
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気候が良い時は、このイスで海を眺めるの、気持ちいいでしょうね。
犬島港〜宇野港・JR宇野駅
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犬島港から、宇野港に戻ります。
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帰路は、どの島を横切り、どんな航路だったのかわかりませんが、恐らく、最短の航路で航行してくださったかと。
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‥やれやれ、さすがに疲れたな。
一人旅の女性がとても元気で、色んなお話をしてくださって、楽しかったです。
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午後の日差しに輝く、瀬戸内海。
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時刻は16時。
予定より早く宇野港に到着したので、JR宇野駅で、のんびりできました。
ショップで思いがけず「シンカンセンスゴイカタイアイス」発見!
「ウノエキソコソコカタイアイス」、美味しかった。
JR宇野駅〜JR岡山駅、そこから新幹線‥往路をそのまま逆戻りして、夜に無事帰宅。
腕が痛い〜、日に焼けて痛い〜!
2人とも、日焼け対策が甘かったのを後悔してます。
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これは、もらって来た、犬島のガイドマップ。
瀬戸芸用ではないけれど、好みのデザインでホレボレ。
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あと「心臓音のアーカイブ」のチケット。
とても端正なので、額装して飾っちゃった。
お家に帰ってからも、お楽しみがアレコレあるの。
作品鑑賞パスポート・デイチケットについて
瀬戸芸の会期中に、色んな会場を回るなら、作品鑑賞パスポートを買う方がおトクです。
私は、3会期全てを楽しめる「3シーズンパスポート」。
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すみません、前回の2019年に購入したパスポートカバー、今年も十分お役立ちでして。
けれど、会期外に訪れる人や、1〜2施設しか回らない人がパスポートを買っちゃうと、かえって高くつくことも。
1つの会期だけ訪れる人のための「会期限定パスポート」や、1日(又は2日間)限定で、芸術祭の有料作品(施設)を、各1回鑑賞できる「デイチケット」もあります。
詳しくは、こちら(↓)で。
■瀬戸内国際芸術祭2022公式サイト:作品鑑賞パスポート
パスポートは「紙」と「デジタル」媒体があるので、自分に合ったものをチョイスしてくださいね。
ちなみに、今回の豊島美術館のように、パスポートやデイチケットの所有に関わらず、別途、料金が必要な作品・施設もあります。
会期中であれば、鑑賞料金がパスポートに含まれている作品・施設でも、会期外には料金が必要になることも。
今回の私は、会期外に訪れたので(パスポートを持っているにもかかわらず)一部施設では、鑑賞料金を払いました。
でもそこは、人が押しかける時期を外して、ゆっくり見れた、ということで納得済み。
もし今後の会期中に再訪したら、その時はパスポート提示で、無料鑑賞できますね。
岡山県と香川県には、パスポート提示による特典を受けられる施設もあるので、要チェックですよ。
今回も、充実したアート旅でした。
残りの会期も、楽しむ気マンマンです。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。それではまた!
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