アザラシロボ・パロオーナーのブログ。
パロやプチクーボと暮らす楽しい日々・時々アートのこと。
ぱろ助日記

入院中に書いたスケッチブックから抜粋・療養中のささやかな出来事いろいろ

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

この記事は、コロナ後遺症で入院した私が

  • 入院中、面白かったこと・意外だったこと・覚えておきたいと思ったこと
  • ちょっと困ったこと・それに対する工夫や解決策

などを、ベッドの上で書いたラフな絵を添えて、ご紹介したものです。

シビアな内容ではないので、気楽に読めます。

neo

こんにちは。neoです。

コロナ罹患をきっかけに、咳や息苦しさが続き、通院し始めた私。

しばらく点滴治療を続けてもよくならなかったので、総合病院に入院しました。

コロナで体調を崩した私のパロとの付き合い方・辛い状況下で気付いたアレコレ私の約1ヶ月半に渡るコロナ体験を振り返る。移り変わる状況の中で、私はパロとどう付き合ったか・しんどい中で気付いたことなどの備忘録。...

最初の数日間は辛さが続きましたが、少しずつ症状が落ち着き始めると、入院生活への慣れもあり「退屈だなあ」と思うように。

そこで思い出したのが、家に置いてあった1冊の新品スケッチブックで、面会時、持ってきてもらうことにしました。

以来、3色ボールペンでの落書きがスタート。

毎日の中で起こった出来事・考えたことなどを、思いつくまま書き始めたところ、退院する頃には、丸1冊が埋まる勢いでした。

今回は、その中から、いくつかのエピソードをご紹介します。

けれど何しろ、自分でも読めない汚い字と、雑な絵なので、説明が必要な始末。

neo

思えば、後で誰かに見てもらう前提で、丁寧に書けばよかったのに、後の祭り。

‥願わくば「この雑さに、ライブ感や味がある」くらいのおおらかなノリで、お許しください。

ぱろ助

こんにちは ぱろすけです

ぼくが ごしゅじんさまに おはなしを きいていきます

あなたのお役に立ちそうなネタが、含まれているような、いないような‥。

そんな記事ですが、入院経験がある人は「それ、あるある!」、ない人は「‥あ〜、わかる気がする」なんて、ユルく楽しんでもらえたら、とても嬉しいです。

長めなので、のんびりお付き合いくださいね。

気になるところにジャンプしてOKですよ!

ぱろ助

おるすばんしてた ぼくは びょういんでの おはなし きになります 

スケッチブックは、最強の暇つぶしツールだった

スケブ1冊で、頭が再起動

ぱろ助

どんな おへやに にゅういんしたんですか?

コロナ禍で、大きな病院はどこもいっぱいだったんだけど、先生が何とか調整してくれて、外科病棟の片隅に入院させてもらえたの。

4人部屋の窓側ベッドで、お隣さんは、昼間に手術した患者さんだったよ。

だから、なるべく静かにしてなきゃなんだけど、咳が止まらなくなることがあって、申し訳なかったな。

ぱろ助

たいへんな まいにちでしたか?

うん、最初の頃は体がしんどいし、普段と違う環境にまだ慣れてないから、ちょっと大変だったかな。

でも少しずつ辛さが落ち着いて、点滴がなくなったり、シャワーが浴びれるようになる頃には、病棟での生活にもすっかり慣れたよ。

毎日の消灯時間は21時。

ここから長い夜が始まり、何とか寝ついてもすぐ目覚めたり、深夜のトイレ後、朝まで眠れなかった時は辛かったです。

退屈な昼間にウトウトしてしまうのも、夜に寝付けない原因になって悪循環でした。

退屈を紛らわせるといっても、カーテンで仕切られた、半径2メートルの狭い世界。

これは、iPod touchでベッドから撮った写真です。

時々看護師さんが、処置や検温に来るくらいで、患者同士の会話も全くありません。

テレビも読書も、すぐ眠くなって困りましたが、新たに手にしたスケブは違いました。

ぱろ助

おうちから もってきてもらって よかったですね 

うん!これで昼間も、しっかり起きてられるようになった気がする。

スケブは私が書きたくて書くものだから、逆にボーッとしてた頭が、やっと動き出した感じがしたよ。

「私、これさえあれば、テレビもネットも全然いらない‥コスパいい!」って。

入院中の退屈を紛らわす方法は、人によって様々。

「ヒマ過ぎて、ずっとスマホでSNS見たり、ゲームしてたよ」という同僚もいます。

もしあなたが入院することになったら、なかなか過ぎない時間を潰す方法、見つけてますか?

最初に描いたのは、意外なモノ?

ぱろ助

すけっちぶっくには どんなことを かいたんですか?

あ〜、頭に浮かんだ、色んなことだよ。

‥でもね、1番最初って、何を書けばいいのかわかんなくて、目の前の物を描こうと思った。

新品のスケブにちょっと緊張しながら描いたのは、朝ごはんについてた、ふりかけのパックだったね。

ぶっつけ本番で「のりかつおふりかけ」。

思いのほか楽しかったので、後から余白に「スケブ、いいわあ!」みたいな独り言を、興奮気味に綴ってます。

ぱろ助

ずっと こえがでなくて「さみしかった」って いってましたもんね 

そうなんです!

喋れなくても、文字なら普段通りに言葉が溢れて、自分でもびっくり。

「思考の速さで、文字を書く」を理想とする私が、普段よりマシな字で書いているのは、時間が十分あったからでしょう。

発病時・入院前夜を振り返る

せっかくだから、発病の前後を思い出そう

ぱろ助

ごしゅじんさま きゅうに びょうきに なりましたよね

うん。ある日の夕方「ちょっとクラクラするな‥熱っぽいかな?」って思ったのが、始まりだった。

でも、毎日仕事が忙しかったから、そのせいだろうって思ってたんだよね。

ぱろ助

よなかに おねつが でたんですよね?

そうそう!熱を測ったら、39.4℃って出て「これはマズい」って。

スケブを前に、発病前後の記憶を辿ってみることに。

いつか再びコロナに罹患した時「今回の体験が、どこか参考になるかも」と思ったからです。

ここには、発病前の生活・最初の自覚症状など、覚えている限りを、細かく書き出していました。

個人情報を含むため、絵の部分だけ拡大。

高熱に続き、激しくのどが痛み始めると、コロナにかかった知人達を思い浮かべながら、

「みんなこんな風に、のどが痛いんだろうな」と、想像していました。

教訓:入院準備、病人には重労働

周囲には、無症状陽性者や「3日で、ほぼ治ったよ」という人もいる中、なぜか私は2週間経っても、激しい咳や息苦しさが持続。

呼吸器内科クリニック初診の時点で「入院」のワードが出ましたが、どの総合病院も満床、私自身も通院治療を希望します。

そのうち、次第に悪化してしまいました。

ぱろ助

ごしゅじんさまは「てんてきにかよえば そのうちなおる」って おもってたんですよね?

うん。入院って色々大変で、お家での療養に比べると、色んな制限があるし、気も遣うんだよね。

ここまでコロナが長引いた知り合いはいなかったから「私も、もうすぐ治る」って、信じたかったし。

ぱろ助

‥なおんなかった ですね

ね〜!「今すぐ、入院!」って言われた時は「ひえ〜」ってなったよ。

さすがに「明日にしてください」って、お願いしちゃった。

ぱろ助

そのよる りょこうのときの おおきなかばんを だしてました

そうなの!今思えば「入院になるかも」っていう時点で、軽く荷物を準備してたら楽だったね。

‥いや、途中でチラッと、それも考えたよ?

だけど家でも、体を動かしたらすぐ疲れるし、息苦しさがひどくなるのが億劫で、なるべくジッとしてたかったの。

あと、過去に何度も経験した「入院の荷作り」には慣れているので「‥まあ、その時は、その時だ」と、ナメていた気がします。

けれど今回は、今までと勝手が違うパターンでした。

【入院準備・過去のパターン】

  • 手術や検査目的の入院
    比較的元気な体で荷作りするので、旅行準備のノリでサクサクできた
  • 緊急入院
    路上から救急車で運ばれた時は、絶対安静で当分動けず、むしろしばらく何もいらなかった
    (後日、家族や友達に必要な物を持ってきてもらったり、自分で売店まで買いに行った)
  • 短期間入院
    これも割と元気な体で準備できる上、2〜3日程度の入院なら、荷物もコンパクトだった

入院前夜、よりによって普段より咳込みが強い中、ゼロから荷作りするハメに。

酸素が足りないせいか、ほぼ回ってない頭で、家のあちこちに散らばる物を、右往左往してかき集めましたが、

まあ、効率の悪いこと悪いこと。

ぱろ助

なんか はあはあ いいながらで たいへんそうでした

そうなんです。その様子を、①〜④の絵で描いたのが、こちら。

(字が読みにくいので、清書したものでどうぞ)

  1. 「着替え、何組?」
  2. 「紙コップ・お箸・歯ブラシ‥あとティッシュの箱も!」
  3. 「あー、書類と印鑑と保険証もね」
  4. 「予備マスクと、いつもの薬と湿布と‥」「疲れました‥息が苦しい」

途中で何度も休憩が必要で、最後の方は指先が震え、テーブルに突っ伏してしまいました。

荷作りの参考にしたのは、以前作った

  • 旅行に持っていく物リスト
  • 入院準備物品リスト

でしたが「あっ!今回は10日分だから、アレも!」と、急に思いつく物品が続出。

リストとは別の、小さな紙にメモし始めたのはいいけれど、書いてある字が読めないのです。

ぱろ助

あ! そういえば ときどき かんがえこんでいたような‥

そうそう、しんど過ぎて適当になぐり書きしてるから、自分でもいちいち「‥コレ、何て書いたの?」って、既にクイズ状態だった。

入院予定期間は10日だから「‥こりゃ、今回は爪切もいるな」って、ちゃんと気付いたのに、メモした意味がなかった。

家の出発までに解読できず、入院中、爪が伸びてきて「爪切!‥あれ?持って来てない?」。

‥ナースステーションで、借りちゃいました。

ぱろ助

じゃあ ほかにも わすれものが いっぱい?

ううん、他の物は大体揃ってたから、大丈夫だった。

だけど「しんどい体と、回らない頭での入院準備は、思いのほか大変」って、身をもって学んだなあ。

ボディクリームやシャンプーを、旅行用ミニボトルに小分けする作業なんて「‥なんで私、今頃こんなことを‥」と文句も言いたくなるけれど、大きなボトルごと持って行くこともできず。

試供品的なパウチがあれば便利ですが、そう都合よく手元にないパターン、多くないですか?

旅先や入院先でも、普段使い慣れた物を使いたいなら、面倒でも必要な作業ではあるのでした。

入院中、ちょっと面白かったこと

夜中の廊下でビックリ⁉︎

ぱろ助

なにか おもしろかった はなしは かいてありますか?

もちろん、あるよ!

あのね、私が入院した外科病棟って、夜は廊下を歩く患者さんが、少なかったみたいなんだ。

で、夜中にトイレに行こうと思って、静まり返った暗い廊下の端っこを、ソ〜ロリソロリ歩いてたら、ナースステーションの入口から、廊下に出てきた看護師さん2人を、ビックリさせちゃった。

2人とも小柄な若い看護師さんで、廊下の暗がりで私の姿が目に入った途端、2人が全く同じポーズで「はわわわ!」って。

真夜中だったから、全然声は出さずに思いっきり驚いた後、慌てて「ごめんなさい、ごめんなさいっ!」ってペコペコ。

実は私もビックリしたし、2人につられて「驚かせちゃって、ごめんなさい」って、静かにペコペコしたの。

ぱろ助

ごしゅじんさま おばけと まちがえられ‥いえ なんでもないです

‥うん、私、髪の毛ボサボサのまま、猫背で歩いてたから、ちょっと怖かったかな。

めっちゃ小さな図ですが、私はこれを見ただけで、あの一瞬が、鮮やかに蘇るのです。

ぱろ助

「まっくらな ろうかで おたがい びっくりじけん」でしたね 

シールが可愛かった件

ぱろ助

なんの しーるが かわいかったんですか?

「面会に来た人が貼られるシール」だよ。

感染症が流行ってるせいで、病室に面会に来ていいのは「あらかじめ登録した家族・1名限定、しかも15分以内で」って決まってたの。

面会者は病棟に着いたら、ナースステーションの前で、名前や健康状態を記入して、面会者シールを貼ってもらうシステムだったみたい。

洗濯物を届けに来てくれた夫の手に、ペタッと「面会許可」のシールが貼られてて、ウケました。

あまりにも面白く「ちょっと、見せて見せて!」と、思わず撮影したのが、こちら。

「面会許可 ◯月◯日◯時◯分 △△病院」と書かれたシールです。

意外かもですが、入院してる間に、1番笑ったのがこの件。

そのくらい、楽しみや刺激のない日々でした。

「入院中、こんなのは恥ずかしいだろうか?」

ぱろ助

‥これは どういう おはなしですか?

うん、入院中、ふと「‥私、ちょっと恥ずかしいのでは?」って思ったことが、いくつかあったの。

どれもささいなことで「相手の人は、何も思ってないかも」なんだけど「あの時の私は、こんなことを気にしてたんだ」って、後で笑えそうだったから、描いたシリーズだね。

ぱろ助

しりーず ということは いくつかあるんですね

そうそう。実はたくさんあるんだけど、ここでは3つ、ご紹介します。

ぱろ助

(じつは たくさん あるんだ‥)

①たまたま見ていたテレビ番組、これは恥ずかしいのでは?

看護師さんは、突然ベッド周囲のカーテンの端から、顔を覗かせて、声をかけてくることがあります。

特に病室入口のドアが、開けっ放しになっている時は、廊下からスタスタ病室内に入ってくるため、近づいてきた気配に気付けません。

いきなりカーテンの端から「neoさ〜ん!」と、顔を出すので驚きますが、これは割とあるあるで、病院で働いている私もしかり。

患者さんが、着替えの最中だったりすると「わ、すみません!」となるので、気をつけなきゃいけないことでもあります。

私は、着替え中に声をかけられた訳ではありませんが、たまたま見ていたテレビ番組を「恥ずかしい」と思ったことが。

ぱろ助

(‥ごしゅじんさま いったい どんなばんぐみを?)

例えば、

  • 映画「ガメラ」
  • 「ガンダム00」の再放送

前のめりで画面をガン見する姿に見えるのは、病室テレビ専用・1mの片耳イヤホンのせいかも。

少し動くと、耳から外れて落ちるくらい短いイヤホンをつけたまま、慌てて振り向く姿、笑えませんか?

外見がやつれた「ザ・患者」な初老の身としては、どう考えても、年相応の番組ではありません。

もし看護師さんに「‥あの患者さん、検温に行ったらガメラ見てたよ?」「私の時は、ガンダムだった」とか笑われてたら、すぐに荷物をまとめて家に帰りたい。

(↑自意識過剰な妄想)

「できれば、ニュースや天気予報・旅番組なんかを見てる時に、覗いてください」とも、書き添えてありました。

②食べる気マンマンって、恥ずかしいよね?

ぱろ助

いつも おなかが すいてたんですね

ううん。むしろ、食欲がなくて「まだお腹いっぱいなのに、もうご飯の時間だ」って感じだったよ。

でもね、運ばれてきたトレイを置いてもらいやすいよう、時間が来たら、床頭台を準備してたの。

「ご飯前になったら、ちゃっかり床頭台のテーブルを引き出して、お箸までスタンバってるのは、食べる気マンマンっぽくて、恥ずかしいだろうか?」

「配膳されてきて『‥あ、食事ですか』みたいにゆっくりテーブルを引き出す方が、かっこいいのでは?」

‥今となっては、どうでもいいこと過ぎてwww

まだ時々、指の震えが止まらなかったので、床頭台の直線が微妙にブルブルしてる所が、私としては懐かしいポイントです。

③毎日ゴミ箱がいっぱい、って‥恥ずかしいでしょ?

1日1回、清掃員さんが、ゴミの回収に来てくれます。

ペットボトル用のゴミ箱は、少し離れた所にあり、すぐ捨てに行けない時は、いったんゴミ箱にイン。

私は、ゴミ箱が毎日いっぱいで、申し訳なく思っていました。

ゴミ箱の中身は、ほぼ決まっていて、

  • ペットボトルの空き容器
  • 異様に多いペーパータオル・ティッシュ・ウエットシート
  • 拾った髪の毛・剥いだ湿布
  • 食事についていたヨーグルトやゼリーの空き容器
  • 内服薬の包装

など。

そこまで、人に見られたくない物でもなく、入院患者としては許容範囲内ですが「いつもいっぱい、たまに溢れそう」だったのが、恥ずかしかったです。

この3つのエピソードは、1ページに描いてありますが、どれも取るに足らないこと過ぎ。

入院中の私は、そばにいる親しい誰かに「そうそう、聞いて!ww」みたいに、おしゃべりする感覚で、このページを書いたことを覚えています。

入院中に困ったことと、その解決策

ぱろ助

こまったこと いろいろ ありそうです

そうだね。でも「ある物で何とか工夫する・いつの間にか慣れる」で乗り切ったよ。

そして、中には時間と共に、解決しちゃったこともある。

しんどくてお風呂に入れない間は、体が不快だったけど、シャワーが浴びれるようになったら「はい解決!」。

「点滴の針が入ってる所が痛いし、痒いし、腕のルートが邪魔で、手が洗いにくい」も、点滴が抜けたら解決、みたいにね。

点滴といえば‥。

レンタル寝巻きの下には、黒のあったかウエアを着ていました。

うっかり、ストレッチの効かない素材の物を着てた日は、着替えの時、細い袖口が点滴ルートに引っかかって、ムキ〜ッ。

点滴中の長袖肌着は、ゆったりした袖口のものか、よく伸びるストレッチ素材がオススメです。

ペットボトルのフタが開かない

自販機で買えるペットボトルのフタが固く、毎回開けるのに苦労しました。

ペコペコ素材の本体で、普段から苦手なタイプのボトルです。

フタを回す手も痛いし、本体を握る手まで力が入っているので、フタが緩んだ途端、中の水が溢れて、袖と床にこぼしてしまいます。

そのうち、フタに輪ゴムを巻き、そこにフワッとティッシュをかぶせてから、ゆっくりフタを回す方法に行き着きました。

ティッシュが適度な滑り止めになり、左右の握力を調整しながら、安全に開封できることを新発見。

ここには「暗闇の中で頑張らず、薄くライトをつけようね」とも、書き添えています。

思い当たるのは、夜中の真っ暗なベッドサイドで、ペットボトルと格闘した結果、勢い余って袖周りをビチョビチョにし、フタを床に落として失くしたから。

ぱろ助

わごむと てぃっしゅさくせん おぼえておかなきゃ ですね

うん。普段は、硬いビンのフタや、ペットボトルのフタを開ける道具が、家にも職場にもあるの。

だけど外出先なんかで、開ける道具がない時、覚えておきたいワザだと思った。

以前、街歩きの途中で体調が悪くなり、すぐ薬を飲みたくて買ったお水のペットボトルが、どう頑張っても開かなかったことが。

まさか道ゆく人に「これ、開けてくださいませんか?」とペットボトルを差し出す訳にもいきません。

困り果てて、持ってたミニハサミで、ペットボトルの底を三日月型に細く切り落として、その隙間から飲もうか?とまで考えたくらいです。

ちなみにその時は、同じ自販機で別のドリンクを買ったら、すぐ開けられるフタで助かりましたが、これから年を重ねていくと、どうしても開かなくて困る機会が増えそうな予感‥。

ご飯、よくこぼす

病院食は、どれも軽い食器で提供され、コップも握りやすい取手で、大助かり。

それでも、入院してしばらくは握力が弱く、たまに指が震えるため、お箸でつかんだ物が、滑り落ちていました。

お味噌汁の麩(ふ)などは、何度つかみ上げても「ポチャン!」とお碗の中に落ちるし、トレイの中やレンタル寝巻きに、お汁が飛び散った途端、何だかションボリ。

柔らかく煮た野菜なども、お箸から滑りがちで、たまに膝の上にも落ちたりしますが、かといって、スプーンではどうも食べにくい。

こぼさないよう、1つ1つの食器を持ち替えながら食べるのは、時間がかかって途中で疲れ「‥もう食べなくていいや」という気になってしまいました。

ぱろ助

え〜? じゃあ どうやって ごはんを?

そこで思い出したのが、過去に目にした、ご年配の患者さん達の、お食事シーンだったの。

ご飯のお茶碗の中に、煮物とかのおかずを全乗せした「丼ごはん風」にすれば、全くこぼさず食べられて、余分な体力も使わないから、一石二鳥だった。

この食べ方って、あまりお行儀が良くないかもだけど、私は明らかにストレスが激減したよ。

ある日、薄味のナポリタン(謎麺使用)が出た時も、ご飯の上に乗っけて食べました。

「ナポリタン on 白ご飯=ナポリ丼」www

「‥先輩患者の皆さん!これ、めっちゃいい方法じゃないですかーーっ!」と、パイセン達に感謝しながら、病院食をモグモグ味わいました。

元気になったら、またお行儀の良い食べ方に戻せば良いのです。

よく手に取る小物の置き場がない

ぱろ助

「よくてにとる こもの」って なんですか?

あ〜、ガラケー・メモとペン・iPod touchとかだよ。

枕元に置いとくと、ベッドの下に落としちゃうし、床頭台の引き出しに収めてしまったら、パッと取り出せないんだもん。

「‥あれ?私、さっき、どこに置いたかな?」って、キョロキョロ探すのも、面倒だった。

この問題は、床頭台の横に、小さなバッグをS字フックでぶら下げることで解決。

バッグを定位置にしたら、ピタリと探し物がなくなりました。

ゴチャゴチャした図で、ごめんなさい。

これは「中身を出し入れしやすく、バッグもフックも動かない固定法」に行きついた時の、嬉しさが溢れた図です。

肋骨が折れていて、ベッドから体を起こしたり、再び横になるたびに痛かったので、

「寝たままで、必要な小物がサッと手に取れる収納」

「必要な物は、必ずそこにある定位置決め」は、画期的でした。

ズボンの裾が汚れそう

ぱろ助

どうして ずぼんのすそが よごれるんですか?

えーっとね、ベッドの上で横になってる時、ジャストサイズのレンタル寝巻きだと窮屈だから、大きめサイズを借りてたの。

そしたら、トイレに行ってズボンを下ろす時、裾が床に当たりそうでソワソワしたり、便座に当たらないように、ずっと気を付けなきゃいけなかった。

お家のトイレと違って、患者のみんなが使うトイレだから、何かがこぼれてて、床が濡れてることもあるのに、ズボンの裾がガッツリ、床に触れちゃったこともあって。

看護師さんに「ズボンの着替えを、持ってきてください」ってお願いすればいいんだけど、なるべく、汚したくないでしょ?

ぱろ助

そっか いいほうほうは みつかりましたか?

うん、裾はいつもキッチリ折り返すことにした。

トイレは毎回同じ個室に入って、ズボンはどう持ち上げれば安全か、どの角度・深さで便座に座れば大丈夫かを、体で覚えてしまえば、もうバッチリ!

ベッドに腰かけた時の、足元写真を発見。

下に履いたスパッツが見えてますが、立ち上がればズボンが足首まで降りて、ちゃんと隠れます。

最も部屋から近いトイレは、手洗いの水流が弱く、冷たい水がチョロチョロしか出ないのも、地味にストレスでした。

ある日、病棟の反対側のトイレに行ってみたところ、広い洗面所が隣接していて「リッチな水量でダバダバ、しかもお湯まで出る!」と気付いた日から、迷わずそのトイレ一択に。

トイレまでの距離は、少し遠くなったものの「断然こっち!」

「不便・苦手な設備は、敢えて使わない」という選択もアリでした。

「大寒波到来の1月、とにかく寒い」問題

ぱろ助

びょういんって あったかそうですが さむかったんですか?

うん、寒かった!それが、特に夜がひんやりして、窓からの冷気も辛かったの。

同室の患者さんがみんな退院した時、私1人だから、寝る前に部屋のヒーターを「強」にしたんだけど、なぜが全然暖かくならなかった。

ある日、看護師さんから、衝撃の事実を聞いてびっくりしたよ。

「この病棟、夜間は暖房が切れるんです。

ヒーターから風が出てても送風だけなので、むしろ寒いから、夜は私達が切って回ってます。」

‥心の中で「なんですとー⁉︎」だったよ。

「特に今の時期は、夜も暖房がほしいですよね、ごめんなさいね〜」

‥って、看護師さんのせいじゃないし、それなら自分で防寒するしかないや、って。

着込むにも限度があるし、体が冷えると、気管がヒューヒューいって、咳も出やすくなるんだもの。

10年に1度の大寒波到来で、滅多に雪が降らない地元にも、珍しく雪が。

夜のうちに山も冠雪して、見慣れない風景が爆誕していました。

この病棟の掛け布団は、薄いのが2枚、レトロな形の白い布団カバーがかかっています。

なので、白シーツと布団の隙間に、入院時に着てきたライトダウンジャケットを挟み込んだところ、お布団がぬくぬくに。

もし、掛け布団をすっぽり包み込むタイプのカバーだったら、寝返りのたび、ダウンが床に滑り落ちたと思います。

‥温泉旅館のようなシーツ、ラッキーでした。

ぱろ助

それは よかったです

寒がりの私は、お家じゃ、電気毛布+暖房で寝てるからね。

さて、入院患者は、病室の寒さに、どう対処するか。

この時も「患者パイセン達は、冬、どうされていたか?」を思い出してみると‥。

皆さん、ニット帽・膝掛け・手袋・靴下の重ね履きなどなど、お持ちの物で防寒されてたッ!

昔の職場で、いつも病室で真っ赤なマフラーを巻いていた、ご年配の男性患者さんの姿を、はっきり覚えています。

若かった私は「オシャレさんだな」くらいに思っていたのですが、オシャレさんに加え、実は病室が寒くて、防寒対策をされていたのかも知れません。

マフラーを持ってきていなかった私も、タオルをマフラーがわりに巻けば、のどを冷やさずに済みました。

これは、寒い夜中、ホットドリンクが恋しかった時の図。

家なら、すぐ温かい飲み物を淹れて、飲むことができますが、それもかなわないのが、入院生活の不便さですね。

ぱろ助

びょういんでは おうちのようには いかないんですね

うん。これは仕方ないよね。

スケブに「温かい紅茶か、ホットミロを淹れて飲みたい」って書いたのを思い出して、退院した日、早速紅茶を淹れて飲んだよ。

心にじんわり染みて、美味しかったなあ。

私が今までに入院した病院は、24時間、冷暖房が入っていたので、思わぬ落とし穴でしたが、患者パイセン達を見習って、手持ちの物で防寒を工夫することで、乗り切れました。

入院中は、ここに挙げた以外にも、小さな困りごとは、いくつかあったのです。

けれど、振り返ってみれば「どれも大丈夫」だったかも。

「工夫したら、何とかなった」という嬉しさは、

「何かあっても、私は自分で何とでもできる」という、

自分への小さな信頼につながるようで、むしろ楽しくもありました。

時間と共に解決したストレス「お風呂、入りたい!」

ぱろ助

しんどいときは おふろにも はいれないんですね

うん、先生の許可が出るまでは、勝手にお風呂に入れないの。

シャンプーやボディソープ、張り切って、多めに持って行ってたのにね。

仕方がないから、お着替えの時、パウダーシートで体を拭いて、お風呂に入れる日を心待ちにしてたよ。

入院中、お風呂に入れない間は、痒さや不快感がずっと気になります。

お風呂‥といっても、正確にはシャワーですが「体をガシガシ擦って、ワシャワシャ髪を洗いたい!」と思い続け、ある日、念願が叶う感じです。

私の自画像は、ショートカットだけど、実は髪が伸びた今は、オールバックで、後ろで1つ結びの状態。

毎日のブラッシングで、抜け毛も気になっており、久々にシャンプーができる日を、待ちわびていました。

ついにその日が来て「うひょ〜!気持ちいい!」と洗い始めたところ、

案の定、大量の抜け毛にドン引き。

「全ての指の根元に(抜け毛の塊が)絡まる」

「ホラーである」www

そんな初シャワーでしたが、お風呂上がりともなれば‥

それはもうご機嫌さん。

浴室内の使い勝手もわかった、2回目ともなれば、余裕で体を洗えました。

見てください、このカオwww

いつも、当然のように入ってるお風呂。

普段はすっかり、ありがたさを忘れていますが、入院中の初風呂は、毎回嬉しくてたまりません。

「明日、お風呂に入れる〜!」と考えただけで、前の晩からワクワクします。

着替えとタオル、シャンプーなどを手に、スキップして浴室に向かいたいほど、めっちゃハイテンションになる最高のイベント。

心地よく疲れたお風呂上がりには、ベッドの上で「私はピカピカ、この世は、光に満ちている!」とまで思えるのでした。

ぱろ助

いまは まいにち おふろにはいれて いいですね

ぼくは はいったことが ないけれど きもちよさそうです

夜中、過去の自分が現れて話が弾んだ件

ぱろ助

‥えっ? むかしの ごしゅじんさまが あらわれた?

あはは、これは眠れない真夜中、ベッドの中でガラケーに入ってた古い写真を、久々に見た時の話だよ。

画面をぼんやり眺めてたら、ちょうど4年前に入院した時、ガラケーで自撮りした写真が、いきなり出てきたの。

スケブには、こんな感じで描いています。

画面の中の4年前の私と、ベッドに寝てる2023年の私が、鏡に映したように、同じポーズだったことに、かなり驚きました。

レンタル寝巻きまでそっくりで、微妙な色違いなのも笑えます。

こちらが、呼吸器病で絶賛入院中の、2023年のneo。

24時間マスクをして、左手に点滴中です。

一方、画面の中にいたのが、消化器病で入院していた、2019年のneo。

24時間センサーを鼻から胃に留置され、同じく左手に、点滴が入っていました。

ガラケーをじっと見ていたら、画面の向こう側の私が、少し不安そうに話しかけてきました。

「‥私、これからちゃんと、ご飯が食べれるようになるのかな?‥頑張って手術して、よかったのかな?」

今の私なら、答えられます。

「うん、お薬は必要だけど、少しずつ食事が飲み込みやすくなって、手術前よりずっと楽になるよ!」

画面の中の私は、まさか4年後の自分が、呼吸器の病気で入院するとは、夢にも思っていません。

(2019年の時点では)未知のウイルスだった、新型コロナが流行した4年後の世界で生きているのが、ここにいる私。

「呼吸器の病気も、なかなかしんどいよう、もうね、風邪とかのレベルじゃないから!www」

気付けば私も、4年前の自分に話しかけており、夜中に話が弾みました。

いつだって「今の自分は、過去の自分より、色んなことを知っている」のです。

ぱろ助を描いてみたら、全然似てない衝撃

ぱろ助

あっ! これは ぼくですね!

‥そうなんだけど、ソラで描いたら、こんなことに。

コメントには「描いてみて『何か違う』と思っても、何がいけないのか、全くわからない」とあります。

ぱろ助を思い出しながら、何度か描いてみても、なぜかどんどん違う方向に?

正解は、こちら。

夫が、ガラケーに送ってくれた写真です。

‥ぱろ助の顔って、実はとても難しいのかも。

ぱろ助

そうなんですか?

でもまた ぼくのえを かいてくださいね

了解〜!ぱろ助、これからも、よろしくね!

きっと何とかする・何とかなる

退院した今、改めてスケブを眺めてみると、頻繁に登場していたのは、

制約が多い中「自分で工夫できたことが、楽しくて、面白かった」系のネタでした。

また「人間は、3日で慣れる」も、あながち嘘じゃない、と実感。

実はこのスケブには、我慢したこと・情けなかったこと・長引く症状に対する怒りなど、ネガティブなことも書いています。

治療中は、誰に訴えても仕方のないアレコレが、心の奥に溜まっていくのですが、自分が感じていることを、文字で表出するだけで、気持ちが軽くなりました。

「あることを、ストレスと感じるかどうか」は、人によって差があります。

私にとって何でもないことが、ある人にとっては、物凄いストレスなこともあれば、その逆もある。

普段の暮らしに比べ、様々な面で選択肢の幅が狭い入院生活では、制約の多い中で対処するしかない。

けれど、入院中に限らず「日々の中で遭遇する(自分が)困ったことに対して、自分なりにクリアする」を続けていくしかなく、今までもそうしてきたのだ、と思いました。

これから先、いつ、どんなことが起こるのか、誰にも予想がつきません。

「それでもきっと、何とかする・何とかなる」と信じて、笑いながら生きていきたいです。

neo

最後までお付き合いくださって、ありがとうございました。

それでは、また!

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