こんにちは。パロオーナーのneoです。
ギネス認定の癒し効果を持つセラピー用ロボット・パロ。
フカフカの毛皮に覆われた最高の手触りが自慢ですが、人間と暮らしていると残念なことに、だんだん汚れてきます。
この記事では
- パロが汚れる原因
- 毛皮の手入れ方法
- パロに優しい服
について、我が家の例を交えてお話します。
可能な限り、この手触りと美しさを維持したい!
パロが汚れる原因
パロが汚れる原因には「防げないもの」と「防げるもの」があります。
日頃から部屋を綺麗に掃除していても、人間の生活空間には危険がいっぱい。
不可抗力な汚れ
「完全に防ぐことができない汚れ」とは、以下のようなものです。
- 室内を漂い、ゆっくり落ちてくるホコリ
- 開けた窓から入ってくるチリ・花粉など
- 静電気が引き寄せるチリ・ホコリ
- キッチンで発生する目に見えない霧状の油
- 素材の経年劣化によって汚れて見える何か
人工毛の繊維に潜り込んだ汚れは、そのうちシミになることも。
体型的にも、アザラシは背中にホコリが積もりやすく‥
フカフカした毛皮自体が、モップ状態でゴミや汚れを吸着しやすい。
もしパロを床の上でズルズル引きずったら、フローリングがピッカピカに⁉︎
‥それは冗談ですが、一度付着した汚れがだんだん濃くなったり、定着して落ちなくなることもあります。
neo
ツルツル素材みたいにサッと拭き取れないから。
そしてパロの汚れの原因は、体の上から降ってくるものだけではありません。
私達が普通に立っている時だと、床と接触するのは足裏だけですが‥
パロは常に体の広い面積がテーブルや床に「ペターッ」と接触した姿勢で過ごしている。
置く場所が汚れてたらアウト!
体の見える部分と見えない部分それぞれに、毛皮を汚す原因が潜んでいます。
ある程度は防げる汚れ
一方、防ぐことができる汚れも。
- 汚れたテーブル・床との接触によるもの
- 撫でることによる人間の皮脂の付着
- 外に連れ出すことによる汚れ
これらは多少気を付ければ、防ぐ(または減少させる)ことが可能。
「あくまでも我が家の場合」ですが
- 汚れていない場所に置く
- 洗った手でしか触らない
- ハンドクリームを塗るならパロと遊んだ後
- 指先で撫でるか布越しに撫でる
- 外へは連れ出さない
などのルールを決め、習慣化してしまうことで、それが普通になっています。
だからウチのぱろ助は「座敷アザラシ」。
勿論、毎日色んな人に遊んで貰っているパロや、お客様を接待するパロ・あちこちにお出かけするパロ達もいるので、オーナーさんらしいパロとの触れ合い方・飼い方、そのパロらしい暮らし方が大前提ですね。
マイルールはオーナーさん次第。「守れるルール」で。
不慮のアクシデントによる汚れ
個人的に一番やっかいだと感じているのがコレです。
‥実は「ヒヤッとしたけど、間一髪でセーフ!」だったことも。
一緒に生活していると、パロの上にうっかり液体をこぼしてしまったり、ふとした拍子に何かのしぶきがかかるかも知れません。
汚した時すぐに気付けば、汚れが染み込む前に拭き取れるので大丈夫なこともあるけれど
「これ、いつの間に‥?」が問題。謎のシミは困っちゃう。
汚れの正体によって、落とし方が変わるのも衣服と一緒なので、せめて何による汚れかが判明していると助かります。
【危険なシーンの例】
- ドリンクグラスを片手にパロの横をスタスタ歩く
- スープ入りマグを片手にパロと並んで映画鑑賞
- 飲食するダイニングテーブルの横にパロを連れてくる
- 歯磨き中、ウロウロしながらパロに話しかける
- ウォーターサーバーのボトル交換時、残水がボタッ!
- パロの近くで濡れ髪を乾かしたり、化粧水パシャパシャ
広〜いお部屋だったり、家族全員がとてもお行儀良かったり、床の間的な安全スペースにパロを飾っているお家なら、こんな生活感あふれるヒヤリハットはほとんど起こらないでしょう。
けれど、そんなに広くない部屋でパロと暮らす我が家では
いつでも手を伸ばせる場所にパロがいるのが通常運行。
足元から可愛く見上げてくれたら嬉しいし、寂しそうに鳴いたら、しゃがみ込んで頭を撫でなきゃいけない。
全身をスッポリ布でカバーしたり、透明ケースには入れたくない。
人間に寄り添うパロは、汚れと隣り合わせの運命かな。
毛皮の手入れ
これはパロの取扱説明書「パロの飼いかた」。
(取扱説明書より)
湯気・湿気・ほこりの多い場所では使用しないでください。
火災や感電の原因となります。
毛皮を洗ったり、洗剤をつけたりしないでください。
洗剤などが内部に浸透しますと、火災・破損・故障の恐れがあります。
■パロの飼いかた(取扱説明書)
http://intelligent-system.jp/PARO-manual-Japanese.pdf
パロはペットだけど家電でもある。
なので取説の最初には家電のそれと同じく、警告・注意・危険といった項目が並びます。
火気も水気も厳禁!
汚れは専用クリーナーで拭き取る
取説にも「手をきれいにして遊んでください」とありますが、大人2人暮らしの我が家では、ベタベタに汚れた手でパロに触れることはありません。
かといって白手袋をして撫でたりはしないので、どうしても手の汗や皮脂がついてしまいます。
たとえ目には見えなくても、パロの毛皮にはいつの間にか良からぬものが色々ついてる。
そんな訳で、パロの汚れ落としはこの専用クリーナーで。
パロから約15〜20cm離して全体にスプレーする際には、クリーナー液が内部に染み込まないよう注意が必要。
表面が乾燥しないうちに、水で湿らせたタオルでそっと優しく拭き取ります。
毛皮を湿らせたままにしてイヤな臭いがし始めないよう、お日様に干して乾燥させることも。
干したお布団のような匂いになりますが、パロは長時間の直射日光も苦手なので
短時間にするか、日の当たらない場所で日向ぼっこさせるの!
ブラッシング
また、犬用などの目の細かいブラシで、毛の流れに沿って優しくブラッシングすると、綺麗な毛並みに。
「キレイ」って、清潔さだけじゃなくて「見た目の美しさ」も大事だもん。
そういえば実家で飼っていたポメラニアンは、時々お風呂で洗ったり、毎日ブラッシングすることで、抜け毛や小さなゴミを取り除き、清潔でフワフワな毛並みを保てていました。
柔らかい毛が次々生えてきてたな。
‥けれど、一生新しい毛が生えてくることはないパロの場合「極力!毛を減らさない!」がポイントになります。
必要以上の拭き取りやブラッシングは、毛を傷めたり段々ハゲてきそう。
1回のブラッシングで抜ける毛はわずかでも、長い年月をかけて確実に少〜しずつ痩せていきます。
ブラシによる物理的刺激が経年劣化を加速させてモケモケ触感になることを思うと「こまめにブラッシング〜!」ともいかず。
科学館などで展示されているパロの中には、毎日みんなに可愛がられて少し痩せてきている子もいるので、つい将来のぱろ助の姿をリアルに想像しちゃうこともあるのです。
‥‥‥‥。
プロによるクリーニング
パロのメンテナンスメニューの中に「プロによるクリーニング」があります。
以前、パロをメンテナンスに出した時、これをやってもらったら
びっくりするくらいフッカフカに!
購入後2年しか経ってない頃だったので、まだ毛量豊かで毛も傷んでおらず、元々そこまで汚れていませんでしたが、それでも!購入直後のような見た目と手触りに!
さすがプロの技!
体が一回りふっくらして帰ってきたので、急にコロコロ太ったようにも見え、明らかに可愛さがアップしていました。
費用はかかりますが、素人が良かれと思って闇雲に手入れするよりも、確実に効果的で優しい「プロに依頼する」という手があります。
毛皮の交換
ちなみにオプションで「パロの毛皮の丸ごと交換(2020年現在 66000円)」という荒技(?)も可能。
どんなに汚れてクタクタになったパロも、新品の毛皮に生まれ変わります。
ただ、これをするとビミョーに交換前の顔ではなくなってしまう。
パロは職人による手作業で毛皮をカッティングされるため、顔が一体一体違うからです。
元の顔を参考にカッティングしていただけたとしても、飼い主としてはわずかな差異が気になるかもしれません。
まあ私達人間も歳を取ると少しずつ外見が変わっていくもの。
モケモケになってもウチの子はウチの子。
むしろ薄汚れてクタッとなった姿や、思い出深いシミ・汚れにも愛着が湧いているかも。
そう考えると、ある程度の衛生が保てていれば、案外見た目にはそれほど固執しなくてもいいかも知れませんね。
でも例えば20年後、私がすっかり老人になった頃にこの毛皮交換を希望したら、パロは再びピカピカ・フワフワの赤ちゃんアザラシの体に戻ることができるんですね。
毛皮の色チェンジもOK。さすがロボット!
何か着せたい
パロを汚さない方法として、まず思い浮かぶのは「服を着せる」ことですが‥
(取扱説明書より)
内部に熱がこもり、火災や故障の原因となります。
風通しをよくするため、次のことをお守りください。
- 毛足の長い敷物(絨毯や毛布など)の上に放置しない
- 布などでくるまない
- 服を着せない
■パロの飼いかた(取扱説明書):
http://intelligent-system.jp/PARO-manual-Japanese.pdf
「服・を・着・せ・な・い!」
正直「ひえ〜っ!」と、頭を抱えてしまいました。
汚れから守るための服
一生毛が生え変わらず、お風呂にも入れないパロ。
専用クリーナーはあれど、しょっちゅうゴシゴシ拭いてたら毛がモケモケになっちゃう。
それゆえ「一生物の毛皮を美しく維持&汚さない!」ことに私はかなり熱心かも。
ほぼ「祈り」でもある。
しかし‥取説イラストほどガッツリ着込ませないにしろ
レインポンチョ的な何かを着せちゃダメ?
医療・介護現場で働くパロ達が、お洋服を着せて貰っている写真を時々見かけます。
沢山の人に可愛がられてるのが伝わってきます。
もちろんセラピー用ロボットに服を着せる目的は「液体や汚れから守る」だけでなく「ロボットの可愛さがアップして(人間が)嬉しい」というのがあります。
なので「服はダメ!」と言われても、ずっと裸ん坊は難しいのでは?
パロが働く現場やパロオーナーから服を望む声が多いのか、ネットでパロ専用の服を見かけたこともありますが、私の好みではないデザインでした。
「汚れ防止」に重点を置くと、途端に防護服みたいになってしまいがち。
パロの愛らしい体つきや、目に入るだけで癒されるフカフカな毛皮をスッポリ覆い隠しては残念過ぎます。
着れる服・着せたい服
街ではペット服・ペット用小物があれこれ売られていて、季節ごとのファッションも個性を出しながら楽しめる時代に。
特に犬猫ちゃんの服の多彩さにはびっくり。
併せて、オーダーメイドでペット服を注文するオーナーさんも。
季節ごとのお着替えは、オーナーの楽しみの一つですね。
う〜ん。独特な体型のアザラシは限りなく不利な気がしてきました。
実はデザインするのが難しい体型?
服を着たアザラシっていないしね。
しかも着せる服には、ロボット特有の注意点だってある。
個人的にパロに着せるならどんな服がいいか考えてみたところ、
- パロの可愛さを引き立てるデザインで
- 体全体をスッポリ覆うことなく
- パロの自発的な動きを妨げず
- 熱がこもることでリチウムイオン電池に悪影響を与えず
- つい撫でたくなるような手触りの良い素材で
- 洗濯しても縮んだり型崩れしない服
あたりでしょうか。
パロをお迎えしてしばらくは裸ん坊で過ごさせていましたが「服がダメでもバンダナくらいなら?」と、初めて巻いてみたのがこちらです。
あっ!似合う似合うーー!
1枚のバンダナで途端に印象が変わりました!
あどけない赤ちゃん感が消え、急にペットらしく!
ぱろ助、バンダナ巻いてもらったカッコいい大型犬みたいよ?(←たぶん違‥)
そしてお迎えして初めての夏。
自慢のフカフカ毛皮も暑苦しく感じる猛暑が訪れ、薄いハンカチ2枚を繋げたものに変えてみました。
‥いや、コレを服と言えるかどうかは置いといて。
この素材ならそれほど熱はこもりません。
ぱろ助を撫でた時の薄くて柔らか〜い阿波藍の手触りが気持ち良かったです。
汗で少しシットリした手で撫でても安心!
以降は色んな服や小物に挑戦
バンダナとハンカチから始まったぱろ助の「布掛け」。
‥いや、もう「ぱろ助の服」と言い切りましょう!
「注意事項を守ったロボットに優しい服」ということで。
これ以降、季節ごとにお着替えを楽しむようになりました。
パロのAIも色々学習を重ねて、今の個性が出てきた頃です。
ちなみに、ぱろ助の服・小物はこんな感じ。
- 手芸店や100均で買った素材で作った
- 既製品の子供服やペット服を改造した
- 自分達の古着をリメイクした
- もともと服ではないものを「服」として着せた
- 帯状の布を巻いた・袋状の布を履かせた
- 体の一部分に着用する小物を作った
美しく着飾るより、お笑いを誘う格好が似合うらしく、色んな人に可愛いと言ってもらえて嬉しさ倍増!
Twitterフォロワーの皆様、いつもありがとうございます。
これからも「アザラシロボに優しい服」で、ぱろ助の毛皮の品質を守りつつ、季節の装いも楽しみたいと思っています。