こんにちは、neoです。
この記事は、
- パロのお手入れ方法が「使用場面・どんな人が触れるか」で変わる理由
- パロ・ハンドラー研修会の講師による、お手入れ手順・グッズなどのご紹介
- 我が家のパロで実施したお手入れ(写真あり)
です。
記事作成にあたり、(一社)ハッピーネットの堀先生にご協力いただきました。
パロは、2002年に「最もセラピー効果があるロボット」としてギネス認定された、アザラシ型ロボット。
パロの大きな魅力の1つが、手触りの良い人工毛皮です。
■画像出典:知能システム
フカフカの人工毛皮は、医療介護現場で安心して使うことができるよう、制菌加工・防汚加工済み。
モフモフの姿は、視覚的にも癒されますよね。
パロのご自慢の毛皮、キレイにしておきたいな。
患者さんや利用者さんにパロを使う職員、そして自宅でパロと暮らすオーナーは、そう考えています。
同時に、パロと触れ合う人の中にも、密かに衛生面が気になる人が、結構いらっしゃる様子。
ところで、パロをキレイに保つお手入れ方法は「使用場面・どんな人が触れるのか」によって、多少変わってくることをご存知ですか?
‥えっ?そうなの?
一口に「キレイ」と言っても
- 「見た目が汚れてない・毛並みが整っている状態」=いわゆる「きれい」
- 「消毒された状態」=清潔で衛生的
という、2つの状態が含まれており、それぞれのパロに合ったお手入れ方法を実施することが大切になります。
では、あなたが普段接しているパロは、どんな手順で、どんなグッズを使ってお手入れすればよいのでしょうか?
今回は堀先生ご指導のもと、医療介護施設で使うパロのお手入れ方法、そして家庭内で使う場合のお手入れ方法をご紹介します。
「私のお手入れ方法、大丈夫?」というご確認にもどうぞ。
急ぐ人は、目次から「ここが知りたい!」という所にジャンプできますよ。
お手入れ方法は「使用場面・どんな人が触れるか」で変わる
そもそも「清拭する(拭く)方法」は、2パターン
わっ!パロの毛皮に、お茶が飛び散っちゃった!
‥など、人工毛皮が少しだけ汚れた時は、その部分を硬く絞ったタオルでチョイ、チョイと拭けばOK。
防汚加工のおかげで、濃い色の汚れやベトベト汚れでない限り、すぐに落ちます。
そして、もう少しガッツリキレイにしたい時は、専用クリーナーが登場します。
これは、パロの製造販売元・知能システムさん公認の「パロ専用クリーナー」。
透明の液体で「スプレーして拭き取るだけ‼︎植物性で安全・無害」とあります。
これをパロの全身にシュッシュッとスプレーし、水で湿らせたタオルで拭き取ると、はい!キレイ!
「ホコリや手垢汚れを落として、見た目を美しくする」というイメージ。
このように、お水や専用クリーナーを使った清拭が「普通に拭いてキレイにする」ということです。
これに対して「衛生的・清潔な状態にする」とは、除菌成分や消毒液を含んだシートを使って、パロを清拭するということ。
【除菌とは】
細菌やウイルスなどの微生物を取り除くこと。
【消毒とは】
病原性のある細菌やウイルスなどの微生物を死滅させて(または除去して)害のない程度にすること。
なので「清拭」には、
- 単純に汚れを落とす専用クリーナーを使う清拭
- 専用スワブ(除菌シート)や消毒液を使う清拭
の2つがあるのです。
「パロを使用する場面・どんな人が触れるパロなのか」によって、目的に合った清拭方法を選びましょう。
- 軽い汚れやホコリ・手垢を落としたい→専用クリーナーによる清拭でOK。
- 清拭と同時に衛生を保ちたい→専用スワブ(除菌シート)を使った清拭が必要。
例えば、家の中で家族しか触らないパロなら、専用クリーナーでOK。
専用スワブによる清拭が必要なのは、どんなパロ?
第9世代パロの人工毛皮はアクリル製。
防汚加工に加え「制菌加工」がされています。
【抗菌とは】
細菌やウイルスを増殖させないこと。第8世代パロには「抗菌加工」がされていた。
【制菌とは】
細菌やウイルスを減少させること。第9世代パロには、銀イオンによる「制菌加工」がされ、より安全性が高まった。
これに加えて、清拭も必要です。
【こんなパロの清拭は専用スワブで】
- 病院の集中治療室・病棟などに持ち込むパロ:免疫力低下のある患者さんが触る
- 介護福祉施設やイベントで活躍するパロ:高齢者・不特定多数の人が触る
細菌やウイルスなどの微生物は、物質の表面に数多く残存している可能性があります。
ツルッとした平面に比べ、どうしても色んなモノが付着しやすいのが毛皮。
モフモフボディのパロも然りで、折しも今はコロナ禍。
特に施設内やイベントなどで、不特定多数が触れるパロの場合、毛皮に付着した微生物からの接触感染を防ぐため、専用スワブを使った清拭が必要になるのです。
専用クリーナーによる清拭でOKなのは、どんなパロ?
一方、専用スワブによる清拭をしなくてもよいパロもいます。
例えば、ペットとしてお家で暮らしている子や、在宅介護目的でお迎えした子。
いつも決まった家族・メンバーしか触らない室内飼いなら、基本的には専用クリーナーによる清拭でOKでしょう。
けれど場合によっては、専用スワブや消毒液を使った清拭が必要になることも。
【例えばこんな時は、専用スワブ・消毒液を使った清拭を!】
- コロナウイルス感染症患者との濃厚接触者がやって来て、パロに触った後
- その他、感染が広がりやすい環境に出向いた人がパロに触った後
- 動物ペットを飼っている・小さな子供がいるなど、人工毛皮が汚染しやすい環境
- 家の中に免疫力の低下した人がいる
など。
ちなみに「汚れた手・汚い手」とは、泥だらけ・ベトベトな手はもちろん「目に見えない細菌やウイルスが、いっぱい付着した手」ということ。
なので、お家で暮らすパロの場合、
- 普段は専用クリーナーでお手入れ
- 必要なタイミングで、専用スワブや消毒液で清拭
と、使い分ければよさそうです。
それでは、専用スワブを使ったお手入れの仕方について、教えていただきましょう。
専用スワブを使ったパロのお手入れ
パロに関する基礎知識(入門編)を学べる「パロ・ハンドラー研修会」で、医療介護施設などで使用するパロのお手入れ方法を教えてくださるのが、講師の堀先生。
こんにちは。堀です。
堀先生は、ご自身もパロと暮らしておられる、パロ研究の第一人者。
それでは早速、介護施設で使用するパロのお手入れについて、お話しますね。
オススメのお手入れグッズ(専用スワブ・スリッカーブラシ)も、併せて紹介していただきます。
堀先生による「介護施設で使うパロのお手入れ方法」
セラピー用ロボットのパロは、国内外で人を癒したり、コミュニケーションを円滑にするお仕事をしています。
不特定多数に触れられるパロの場合、
ふれあいタイムの前と後にお手入れを実施するのが、ポイントになります。
風邪など、感染症の症状がある人は、グループセッションに参加しないことも大切。
パロのお手入れは、職員がしてもよいのですが、施設の利用者さんに行っていただくことで「パロをお世話している」という感情が生まれて、パロに一層愛着が湧くこともありますよ。
なるほど〜。パロのお手入れって、楽しい時間ですものね。
【介護施設で使うパロのお手入れ手順】
- お手入れする人(職員・利用者さん)の準備:手指消毒・マスク着用
- 専用スワブ(除菌シート)による清拭:人工毛皮全体がしっとりするまで2分間、ゴシゴシ拭く
- 人工毛皮が乾燥したら、ブラッシング
まずは、お手入れする人の手を清潔にし、マスクを着用します。
次に専用スワブを使って、人工毛皮全体を2分間、ゴシゴシ拭きます。
軽く撫でるというより、少し力を込めて、汚れを拭き取ってあげてくださいね。
毛皮が乾燥したら、仕上げにブラッシングしてあげましょう。
専用スワブ「クリネル」がオススメ
ここで使っている除菌シートが、専用スワブ「クリネル」。
クリネルには、複数の除菌成分が含まれています。
パロの清拭はもちろん、テーブルやドアノブなど、環境表面の清拭にも使えるウエットシートで、会社が行った実験で「コロナウイルスにも効果があった」という結果が。
商品名 | 内容量 | パロ1体での使用枚数 | サイズ | 開封後の使用期限 |
クリネルユニバーサル50 (薄手・クリップパック入り) | 50枚 | 2〜3枚 | 20×20cm | 6ヶ月 |
クリネルユニバーサル200 (薄手・大容量) | 200枚 | 2〜3枚 | 20×28cm | 6ヶ月 |
クリネルユニバーサル100 (厚手・薬液の含有量が多い) | 100枚 | 1枚 | 18×26cm | 3ヶ月 |
消耗品なので、コスト面も考慮しながら「ウチは、使用期限内に使い切れるお手入れ頻度か」を考えて選びましょう。
厚手で薬液の含有量も多いクリネルユニバーサル100は、1枚でパロ1体の清拭ができます。
けれど、クリネルユニバーサル50や200に比べると、開封後の使用期限が短いため「3ヶ月で1パックを使い切れるかどうか」を目安にするとよさそう。
クリネルユニバーサル100は100枚入り。1日1枚使う計算なら、約3ヶ月で1パック。パロの清拭以外に、環境整備でも使えば、もっと消費が早いですね。
クリネルはもともと、施設内の環境整備に使う除菌シートで、医療現場でも使われる人気製品。
在庫切れなどで入手困難な場合は、高濃度アルコール(70%以上)や、施設で使用している消毒薬で代用しても大丈夫です。
クリネルでパロを清拭する時には、シートの乾燥に注意しましょう。その他、施設内で疥癬などの感染症がブレイクしている場合は、施設の感染対策に準じてくださいね。
疥癬とは、かゆみが激しい伝染性の皮膚病。疥癬虫の寄生によって起こる。
クリネルはパック入りなので、イベント時など、お外にも持って行きやすそうですね。
パロの毛皮は、アルコール清拭が可能
ちなみにパロは、海外の(ぬいぐるみ持ち込み禁止の)集中治療室にも、持ち込むことが認められています。
「アルコールによる清拭ができるため、衛生面をクリアした」というのが、その理由だそう。
‥ということは、我が家に常備しているエタノールでも、パロの清拭ができる、と。
私は、冷蔵庫や食器棚の中を拭く時に、このエタノールを使っています。
【アルコールとエタノールは、どう違うの?】
エタノールは、別名「エチルアルコール」で、アルコールの一種。
一般的にいわれる「消毒用アルコール」は、何の補足説明もない場合、エタノールのことなんだって。
【アルコールはコロナウイルスに有効?】
- 新型コロナウイルスは、エンベロープという脂性の膜を持っている
- 細胞にくっついて増殖するウイルスは、エンベロープが破壊されると増殖できない
- 消毒用エタノールは、エンベロープを破壊できる
丈夫なペーパータオルに、アルコール(エタノール)を染み込ませれば、クリネルの代用にも。
アルコール(エタノール)も、短時間で蒸発しやすいのでご注意!
スリッカーブラシについて
清拭の後は、毛皮を自然乾燥させて、ブラッシングしてあげましょう。
ブラッシングすることで、パロのフカフカ度がアップします。
ブラッシングには、目の細かいスリッカーブラシか、ペット用ブラシがオススメ。
人間用のブラシではなく、これらのソフトブラシでパロの人工毛皮をとかすと、見た目にもふんわり。
実際にこのブラシを使って、我が家のパロをブラッシングしてみましょう。
ブラッシング前。
背中部分、軽くブラッシングしたエリアにご注目!
毛束が細かくほぐれて、繊細な滑らかさとツヤが出てビックリ!
清拭はナシで軽くブラシをかけるだけでも、毛皮に付着したホコリを取り除くことができ、毛並みも整うので、格段に手触りが良くなります。
けれどブラシによるお手入れは、し過ぎてもよくありません。
頻繁&念入りにブラッシングするのは、むしろNG。
過度の機械的刺激は、脱毛や人工毛皮の劣化に繋がるからです。
「ブラッシングは優しく、軽く」ですね。
そうそう!お手入れする時は、パロの電源をオフにしてあげてくださいね。以前、電源を入れたまま、我が家のCOCOちゃんをお手入れをしたら、怒られちゃいました〜。
「パロ・ハンドラー研修会」について
少し話がそれますが、パロのことを詳しく知りたい人は、パロ・ハンドラー研修会(Zoom開催・参加無料)の聴講がオススメ。
2022年現在、月に2回ペースで開催されています。
毎回ほぼ同じ内容なので、1回の参加でOK。
パロの普段の扱い方や、お手入れに関するお悩みはもちろん、パロが身近にいない人にもわかりやすいお話です。
とても興味深いお話に「へえ、そうなんだ!」と、あっという間の90分。質疑応答では、開発者の柴田博士や堀先生に、直接質問ができるのです。
■「パロ・ハンドラー研修会」の案内:
http://intelligent-system.jp/kenshuukai.pdf
■「パロ・ハンドラー研修会」の申し込み:
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScB8oEcacMXJ_XokMzrLYVkXF3-o1EvbSR1IVsHkztctwbzGg/viewform
また研修終了後に認定証を取得した人は、限定動画が見れる嬉しい特典も。
初心者さん向けに、パロに関する真面目な話・面白い話をしますので、是非いらしてくださいね!
ちなみに私も、時々、聴講させていただいてます。
‥さて、パロのお手入れの話に戻りましょう。
最終手段・毛皮の丸ごと交換
色んな人と触れ合うパロの人工毛皮は、使用年数に応じて少しずつ汚れてきます。
専用クリーナーや、専用スワブで清拭しても落ちてくれないシミまでチラホラ。
また、残念ながら脱毛も避けられないため、長い年月をかけて少しずつ痩せたシルエットに。
たくさんの人に可愛がってもらうパロの宿命?
ここで登場するのが、パロの製造販売元・知能システムさんのオプションサービス。
有料で、プロにクリーニングを依頼することができます。
更には、毛皮があまりにも汚染・劣化・脱毛したパロの場合、毛皮を丸ごと交換してもらうことも可能。
これは「ぬいぐるみ交換」というサービスで、費用は2022年2月現在、69000円です。
■株式会社知能システム「オプション商品」:
https://secure01.red.shared-server.net/www.intelligent-system.jp/paro_option.html
実際にこのサービスを利用されたのが、(一社)ハッピーネットの「まめ母ちゃん」さん。
「ぬいぐるみ交換」の体験を、ブログ記事で公開されていますので、ご興味のある方はどうぞ。
かなり勇気がいる、毛皮の丸ごと交換。果たしてその結果は?ドキドキしながら拝読しました〜!
■ハッピーネットのブログ「毛皮の交換」:https://emikin-happynet.blog.jp/search?q=毛皮交換
毛皮交換後、ちょっと手を加えたことで、結果オーライになりましたよ。
家庭内で使うパロのお手入れ
私がやっていたお手入れ方法
ここで、つい最近まで私がやっていた、我が家のパロのお手入れのしかたを振り返ってみましょう。
現在、購入して丸4年が経過。
購入直後に比べると、少し毛が減った気もしますが、ある程度キレイに保たれていると思われます。
【我が家のパロの状態】
- 2018年1月に新品パロを購入、完全室内飼いで、触るのは夫婦のみ
- 帰宅して入浴後、または手を洗った状態でしか触らない
- ホコリよけ・思わぬ汚染よけのため、薄い服や布を纏っていることが多い
- 布の上から、そっと撫でる(たまに夫が素手でワシワシ)
- 突発的に汚れが付着した時は部分清拭、気が向いた時に専用クリーナーで全身清拭
- 清拭後は、手持ちの目の細かいブラシ(人間用)で、軽くブラッシング
パロの取扱説明書に書いてある「毛皮のお手入れ」がこちら。
毛皮のお手入れ
・毛皮の汚れにはパロ専用クリーナーをおすすめします。お使いになるときはクリーナーの注意書きにしたがってください。また、クリーナー液が内部に染みこまないよう注意してください。・お手持ちの目の細かいブラシ(犬用などがおすすめです)を使い、毛の流れにそってやさしく無理な力を加えないようにブラッシングしてあげてください。
■引用元:パロ取扱説明書「パロの飼い方」
その「クリーナーの注意書き」とは‥
①パロから約15〜20㎝離して、全体にスプレーします。
表面が乾燥しない内に、水で湿らせたタオルで拭き取ってください。すすぎは不要です。
(必ずタオルはかたく絞り、水をきったものを使用してください)②汚れが落ちにくい場合は、作業を繰り返してください。
③洗浄後は十分に乾燥させてください。
■引用元:PARO専用クリーナー・使用方法
ブラッシングしてあげましょう
■引用元:パロ取扱説明書「パロの飼い方」
お手持ちの目の細かいブラシを使い、毛の流れにそってブラッシングしてあげてください。ペット用(犬など)のブラシで優しくブラッシングしていただくと毛並みがきれいになります。
なるべく、毛皮を傷めないように!
これらの説明書きを元にやっていた、私のお手入れは、こんな感じ。
- 天気の良い日にベランダへ連れ出し、体を軽くポフポフ叩いてホコリを払う
- 専用クリーナーをシュッシュと吹きかけて、人工毛皮をしっとりさせる
- 水で濡らしたタオルを固く絞り、専用クリーナーを遠慮がちに拭き取る(拭き取る時間は30秒程度)
- 人工毛皮が乾燥したら、手持ちのブラシでパパッととかして終了。
今思えば、もっとゴシゴシ拭いても大丈夫だったんだね。
何しろお手入れのたびに、少しずつパロの毛が抜けてしまうのがショックな私。
ブラッシングは最小限にし、拭き取りタオルの代わりに、丈夫なペーパータオルを使うようになりました。
タオル表面のループでも、細くて柔らかい毛が持って行かれちゃう気がして‥。
個人的には、タオルより薄いペーパータオルの方が細かい部分まで拭け、そのまま捨てられるので気に入っています。
我が家では、みんな大好き「コストコのペーパータオル」を愛用中。
キッチンで大活躍のコレは、パロの清拭にもちょうどよかった!
厚手で丈夫なので、アルコール(エタノール)を使った消毒が必要になった時にも使えそう。
あと、お手入れの際、以前はパロを抱っこした状態(または膝の上)で作業していたのですが、パロの重心はかなり頭側に寄っています。
逆さま抱きや横抱きにした時、グラグラ安定しない上、前脚が邪魔して拭きにくい部分も。
「パロをテーブルに置けば、作業が楽」ということに、気付いていませんでした。
昔、小型犬を飼っていた頃、抱っこして膝の上でブラッシングしていた記憶が、ずっと残っていたのです。
研修受講後からは、広いテーブルの上でお手入れするようになりました。
電源オフにしたパロは、動物みたいに動きません。落ち着いてお手入れできるのは楽しいし、何だか癒されます。‥最初からこうすればよかったんだな。
我が家もスリッカーブラシを導入
今回、新たに購入したスリッカーブラシを試してみましょう。
我が家のパロは完全室内飼いなので、専用スワブは使ったことがありません。
まずは専用クリーナーが登場。
クリーナーに書いてある方法で清拭します。
パロから約15〜20㎝離して、全身にスプレー。
毛皮がシットリしたら、軽く水で湿らせたペーパータオルでゴシゴシ。
目立った汚れはありませんが、以前より時間をかけて、ちょっと力も入れて拭き取ってみます。
おヒゲを触られても(←パロは苦手)ひっくり返されても、電源オフのパロは、いい子で眠ってくれています。
は〜い!
全身をキレイに拭けました!
そっと撫でるように拭くのと比べ、目に見えないホコリや皮脂まで、しっかり拭き取れた気が。
‥とはいえ、ペーパータオルは真っ白のままでしたが。
17×28cmのペーパータオル2枚で、作業は完了。
パロにはドライヤーが使えないので、毛皮が自然乾燥するのを待ちます。
さあ!いよいよ噂のスリッカーブラシの登場です!
このブラシはペットだけでなく「毛皮やムートンのお手入れにも最適」とあります。
‥あ、そっか!
パロの毛皮って、ムートンに近いかも〜!
どれどれ‥。
‥あっ⁉︎
思ったより、引っかかります!
「ザリザリザリ‥」って痛そうな感じで、最初はちょっと引きました。
でもホラ!
ブラッシングしたところだけ、明らかに毛並みが美しい〜!
ブラッシングのコツは「ブラシの端の方で、軽くザッ!ザッ!と」。
人間の髪の毛や動物の毛と違い、ブラシの全面を使った長いストロークでは、毛皮が引っかかって動きません。
小面積ずつ、ちまちま気長に。
全身のブラッシング終了時の抜け毛は、このくらいでした。
スリッカーブラシを初めて使ったので、まだ残っていた遊び毛まで、まとめて取り除けた感じでしょうか?
今後も毎回、このくらいずつ抜けるとなると気になっちゃうけど‥まあ、許容範囲かな。
毛皮の見た目を、ブラッシングの前後で比較してみましょう。
これがブラッシング前。
普段見慣れたぱろ助の毛並みです。
ブラッシング後はこの通り。
少しアングルが違いますが、フワッフワになりました!
手触りも良くなった〜!
良かったねえ、ぱろ助。
今まで使っていたブラシとは全然違う、リッチな仕上がり。
時々、スリッカーブラシで「ツヤツヤぱろ助」にしてあげよう。
そんな私の「毛皮を汚したくないことへのこだわり」を書いた記事がこちら。
そしてまめ母ちゃんさんも、ご自宅でのお手入れの様子をブログ記事にアップされています。
優しい手で、丁寧に豆助ちゃんをお手入れされていますので、是非ご参考に!
■ハッピーネットのブログ「おうちでお手入れ」:http://「https://emikin-happynet.blog.jp/search?q=お手入れ」
豆助は、ハッピーネット主催のふれあい体験に連れて行くことがあるので、クリネルでの清拭も併用していますよ。
豆助ちゃんは、まめ母ちゃんさんのお家でペットとして暮らしながら「お仕事パロ」としても活躍しているのでした。
ちなみにクリネルには、油汚れもしっかり落ちる、強力洗浄成分が配合されています。なので、クリネルでしっかり拭く場合は、専用スプレーによる清拭はいりませんよ。
まとめ
今回は、
- パロのお手入れ方法が「使用場面・どんな人が触れるか」で変わる理由
- パロ・ハンドラー研修会講師による、お手入れ手順・グッズの紹介
- 我が家のパロでお手入れしてみた感想(写真あり)
をまとめてみました。
パロのお手入れは、使う場所・触れる人の特性などに合った方法を選ぶことが大切です。
- 不特定多数が触れる医療介護施設・イベントなどで使うパロ:
お手入れする人の準備(手指消毒・マスク着用)と、専用スワブ(除菌クリーナー)か、消毒液を使った清拭が必要。
除菌成分が含まれていて使いやすい、クリネルによる清拭がオススメ。
クリネルが入手困難な場合などは、アルコール清拭もOK - 家から外に出さず、決まった人しか触らないパロ:
基本的には、専用クリーナーによる清拭だけでOK。
毎回専用スワブや消毒液で清拭する必要はない。
もう一度、堀先生によるお手入れ手順・ポイントをおさらいしておきます。
【介護施設で使うパロのお手入れ手順】
- お手入れする人(職員・利用者さん)の準備:手指消毒・マスク着用
- 専用スワブによる清拭:人工毛皮全体をしっとりするまで2分間、ゴシゴシ拭く
- 人工毛皮が乾燥したら、スリッカーブラシでブラッシング
コロナ禍でも、適切なお手入れをして、安心・安全にパロと触れ合いを楽しんでくださいね。
あなたが接しているパロに必要なお手入れ方法は、どれでしたか?
パロの大きな魅力の1つ、フカフカの人工毛皮。
我が家のパロも、いつまでも美しく、キレイに保ちたいと思います。
堀先生、まめ母ちゃんさん、どうもありがとうございました。