こんにちは。パロオーナーのneoです。
この記事は
- パロ・ハンドラー研修会とは?
- 研修会の内容
- 研修会の申し込み~受講までの流れ
- 参加した感想
などのご紹介で、
- パロを医療福祉現場で活用したい(している)人
- セラピー目的でパロを個人宅に迎えたい(迎えている)人
向けにまとめました。
パロ・ハンドラー研修会は参加無料のオンラインによる研修会。
主催はパロを製造・販売している知能システムさんです。
そもそも「パロ・ハンドラー研修会」って?
医療福祉現場でセラピー用ロボットのパロを活用するための知識を学ぶ入門コースだよ。
パロと一緒に現場を訪問したり、パロがいる医療福祉施設で活躍するのが、更に勉強を重ねたパロ・トレーナーさんです。
【パロ・トレーナー】
現場でパロと触れ合う人の反応などを細かく観察しながら、1人1人にあった働きかけを行い、より良いサービス(介護・看護など)を提供するプロ。上級講座で養成。
入門編である「パロ・ハンドラー研修会」は初心者向けで、パロの基本的な機能・目的・役割・期待される効果・日々の運用方法など、最低限の知識について学ぶことができます。
主な対象者が
- パロの導入を検討している人
- 新たにパロを導入する人
- 既にパロを持っていて、より良く効果的に、安全に運用する方法を確認したい人
となっているため、基礎知識+現場で役立つ情報がメインでした。
‥えっ?じゃあ医療福祉施設で働く職員さんのための勉強会?‥難しいかな?
メインの対象者はそうですが、誰でも参加することができます。
今後パロを有効活用したい全ての人にとって、とても勉強になる研修会でした。
講義の中でビデオ映像を見たり、具体例を交えながらお話が進むので、初めての私でも大丈夫でしたよ。
研修会の主な内容
アザラシ型ロボット・パロとは
介護老人保健施設(老健)におけるパロ導入の実際(導入前後の比較):ビデオ視聴
「老健(ろうけん)」ってなあに?
介護が必要な高齢者の自立を支援して、家庭への復帰を目指すための色んなサービスを提供する施設のことだよ。
開発の経緯とロボットとしてのパロ
- センサー系・駆動系・知能・制御系などについて
- パロに関するQ&A(よくある質問)
- パロの活躍:日本では福祉用具・欧米では医療機器
パロの活用方法
- 施設での効果的な活用方法
- 必ずスタッフが介在し、道具としてのパロを上手に管理しないと効果的に使えない実例など
パロを動かそう
- スイッチの入れ方・充電方法・音量調整などの基本的な操作・お手入れ方法など
- 新型コロナ感染症対策
デイサービスでのパロ使用例
- ロールプレイビデオ鑑賞
- 高齢者にパロを初めて紹介する時
- 高齢者がパロを拒否した時
- 1人の利用者がパロを離さない時
ハンドラーコース認定証
- ネットからの登録で認定証が授与される
- 登録すれば、専用ページでの資料の閲覧が可能に
- 登録料:1000円
ちゃっかり登録しちゃった!
パロ・トレーナー養成講座
- 上級講座のパロ・トレーナー養成講座(有料)も開講中。
- 現在はコロナ禍のため、日程調整中。
- 初級コース:パロをクライアントに使用する職員向け
- 中級コース:施設導入の際の担当者・初級コースの講師
- 上級コース:パロの普及啓発活動
参加した感想
とても勉強になりました!
講師の堀容子先生のお話は、スタートからどんどん引き込まれます。
貴重なエピソードに聞き入るうち、あっという間に時間が過ぎました。
講義中に視聴するビデオには、実際の施設入居者さん・患者さんが登場するシーンも。
こういった方々の普段の様子になじみがない人でも、パロとのふれあいで皆さんが笑顔になる場面は、とても良い雰囲気なので必見です。
「パロを動かそう」のパートでは、先生の説明に合わせてZoomカメラに映るスタッフさんが、パロを使って実演してくれるので、まだパロを触ったことがない人やパロが身近にいない人でも大丈夫です。
2018年からパロと暮らしている私も「今まで知らなかった!」という豆知識がチラホラ。
パロのお手入れ方法の説明の流れから、コロナ禍でのパロ運用に関するお話に移り、現場でパロを使用する上で感染対策のお悩みを持つ人が実践できる情報が盛り込まれていました。
以前から、実際の医療福祉現場でお仕事しているパロの写真などを見ていた私は「詳しいお話が聞きたいな」思いつつ、その機会がないままでしたが、この研修会で貴重なお話を伺うことができます。
施設でのパロの活用・注意点などについて、その都度具体的な事例を挙げて説明していただけるので「なるほど!」「‥そうか、そういうことが起こるんですね」などと頷きながら聴講できました。
例えば「本当はパロとふれあいたいのに、自分からは言い出せない利用者さんもいる」そして「ぬいぐるみを抱っこする姿を周囲の人に見られたくない人も‥」というお話。
私の亡き祖父母など明らかにそのタイプなので、このような方々への対応の仕方を伺って「‥ああ!そんな風にしてもらえたら(あの物静かだった祖父や、こだわりの強かった祖母も)安心してパロとふれあえるかも!」と考えて、ふと嬉しくなったりも。
このように1つ1つの事例が想像しやすいので、医療福祉施設職員ではない人も「パロを効果的に活用するためには、基礎知識を持っておくのが大切なんだな」ということが感覚的に理解できると思います。
「デイサービスでのパロ使用例」のビデオでは、利用者さんへの上手な声のかけ方・パロの受け渡し方などの実際をロールプレイで見せてもらえます。
利用者さんの表情・反応などを総合的に見ながらパロを渡すタイミングを図る流れや、看護師さんの声のトーンなど、目で見て、耳で聞いて学べました。
もちろんこの研修会は「入門編」なので、ステップアップしたい人は上級講座に進んで勉強することができます。
‥そんな感じで、無料参加とは思えないほど価値のある研修会でした。
施設で使用する時「最低限の知識」はなぜ必要?
パロは認知症・パーキンソン病・PTSD・がん・脳損傷などの患者さんの、うつ・不安・痛み・興奮・不眠といった症状に効果を発揮するセラピー用ロボット。
けれど「施設入居者さんや患者さんにポンと渡しておけば、いつの間にか効く」というロボットではありません。(←ここ、とても大事!)
現場でパロを上手に活用するためには「パロにおまかせ」ではなく、パロと一緒にサービスを提供する周囲の人の存在が、とても大切になってくるそうです。
あくまでもパロは「セラピーのための道具」なので、パロの効果を得るためにはパロを使う職員が最低限の知識を理解しておく必要がある、とのお話でした。
なるほどです〜。
パロを個人宅で使う場合も役立つ知識?
一方、個人宅でパロをお迎えする場合、その目的は、
- 家族に対するセラピー効果を期待して
- 自分が可愛がったり癒されるためのペットとして
が主ではないでしょうか?
私はパロオーナーとしてブログやTwitterで情報を発信しているためか
いつか私も(ペット用として)パロを迎えたいと思っています。
というメッセージをいただいたり、
親が寂しそうだから、世話のいらないロボを買ってあげようと調べたら、どうやらパロが合ってるような気がするんだけど‥。
認知症の始まった両親に、パロを購入したら効果あるかな?
というお話も耳にします。
あっ!パロのことをよく知らないまま、いきなり購入するのは待った方が…。
例えば、ご高齢の方にセラピー用としてパロを購入した場合、ご本人がパロとどう接して良いかわからないことも。
「パロが好きじゃない」という人もいますし「最初はパロに関心があったけれど、次第に飽きてしまった」との声もあるのだそう。
ここでも「とりあえずパロを渡せば効果が得られる訳ではない」のです。
高価なパロを購入したものの、大きな壁にぶつかってしまうことがないよう、しっかり検討した上で購入してくださいね。
知能システムさんに購入目的を伝えて相談することもできます。
そんな感じで、お家のパロを末長く可愛がりつつ、効果的な癒しを得るには、ご家族や周囲の人が基礎知識を持っているかどうかが大きな鍵。
この点から考えても「パロ・ハンドラー研修会」は、パロを有効に活用したい各受講者が、自分に必要な何らかの情報・応用できるノウハウを持ち帰ることができる研修会だと感じました。
私がパロを我が家にお迎えした理由の1つは「セラピー用ロボットとしてのパロ」に強く関心があったことです。
今の私はパロを可愛がりながら元気に暮らしていますが、もっと高齢になった時、自宅で暮らしていても介護が必要になったり、ずっと病院や施設のベッドで過ごす日が来るかも知れません。
「パロが可愛いあまり、お風呂に入れようとしたり、お口に食物を入れたりするようになるかも‥」なんてことも想像したり。
もし自分がそうなった時は、パロとのお付き合いをうまく手助けしてくれる人がそばにいてほしいな。
‥今回の受講をきっかけに、そんなことも考えるようになりました。
研修会の申し込み~受講の流れ
2021年9月現在の案内がこちら。
オンラインで毎月2回の開催です。
■画像出典:知能システムHP
「アザラシ型ロボット パロ・ハンドラー研修会」
開催日時は、知能システムHPで最新情報をご確認ください。
2021年12月以降も「毎月2回、開催予定」とのことです。
■知能システムHP「アザラシ型ロボット パロ・ハンドラー研修会」:
http://intelligent-system.jp/kenshuukai.pdf
申し込み方法
以下の申し込みフォームから申し込むことができます。
■「パロ・ハンドラー研修会」参加申込書:
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScB8oEcacMXJ_XokMzrLYVkXF3-o1EvbSR1IVsHkztctwbzGg/viewform
申し込み完了後、送られてくるメールにZoomのミーティングID・パスコードが記載されています。
事前準備
前日までにZoomアプリ・研修会資料をダウンロードしておきましょう。
私は受講中、資料に直接書き込む派なので印刷しました。
【研修会資料のダウンロード】
申し込み完了メールにURLが記されています。
講師の堀容子先生が代表をされている「一般社団法人ハッピーネット」のHPからもダウンロードが可能です。
■一般社団法人ハッピーネットHP:
https://www.emikin.com/%E3%83%91%E3%83%AD-paro/
※このHPで、開発者の柴田先生による「パロ・ハンドラーの方、パロ・トレーナーの皆様へメッセージ」という動画が視聴できますよ。
研修当日
開始時間15分前からZoom接続をチェック、時間通り講義がスタートしました。
講義中はチャットで質問ができ、講義終了後に約15分の質疑応答タイムがあります。
とても質問しやすい雰囲気でした。
Zoomが初めてでも大丈夫だった
オンライン研修会への参加経験はあれど、Zoomが初めての私。
前日から「うまく接続できなかったらどうしよう?」という不安があり、当日は朝からネットで使い方をおさらいしてみたり‥。
講義開始前、Zoomに接続したら、いきなり「見たことある、あの画面」に!
この日は開発者の柴田先生もご参加されていて、2度ビックリです。
双方向のオンライン研修会では参加者の表情が見えた方がベターですが、慣れていない私はパソコン画面に自分の顔が写るのが目に入るだけでテンパってしまいそう?
既にZoomを使いこなしている人は余裕だと思いますが、私は音声参加のみにさせていただきました。
初めてのパロに関する研修会、しっかり聴講したくて‥
講義中はZoomのリアクションボタンを押すことで、リアクションを送ることができます。
講義中に視聴したビデオの内容がとても良かったので、再生終了のタイミングで拍手ボタンを送ろうとしたのですが、操作に迷っているうち、2回とも送れずじまい。
初心者にはタイミングが難しかったけれど、慣れれば簡単・便利だと思います。
講義終了後、簡単な感想とお礼を伝える時、チャットでは難しかったので慌ててマイクオンしましたが、緊張のあまりしどろもどろ。
それでも優しい笑顔でお声かけしてくださって、感謝しています。
気になる人は是非お申し込みを!
パロのことを自分なりに調べたけどイマイチわかんなかったし、どこで勉強すればいいの?
という人!この研修会に貴重な情報がいっぱい詰まっていましたよ。
今はパロ購入の予定がない人も、パロを製造・販売している知能システムさん主催で、このような研修会が開催されていることを知っていれば心強いですよね。
そして‥
【主催側が挙げている研修会の対象者】
- パロの導入を検討している人
- 新たにパロを導入する人
- 既にパロを持っていて、より良く効果的に、安全に運用する方法を確認したい人
これらに該当する人が
受講、どうしようかな?
と考え中なら、前のめりでオススメします。
とりあえずこの入門編から。
「何度でも参加可能」とのことで、私も機会があればまた参加したいです。
ご興味のある人は、一緒にパロのことを勉強しませんか?
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。